Microsoftのサーバ/ツール事業部は、ストックオプション譲渡プログラムや人件費の高騰などの影響を受け、12月締めの四半期決算で大幅な経常損失を計上した。
米国時間6日に証券取引委員会(SEC)に提出された四半期決算報告によると、同事業部は同四半期に2億400万ドルの損失を計上した。なお前年同期は2億3400万ドルの黒字だった。Microsoftの他の2つの主要事業部--デスクトップ版Windowsなどを扱うクライアント事業部、およびOfficeなどの販売を手がけるインフォメーションワーカー事業部では、昨年同期比でわずかながら利益を拡大した。
Microsoftでは、自社の四半期利益発表の一環として事業部毎の売上額を公表しているが、セグメントごとの損益については、決算の数週間後に行うSECへの正式な書類提出まで明らかにしていない。Microsoftは1月に予想を上回る利益を発表していたが、この数値には、株式ベースの報酬や、社員が水準下のストックオプションを売却可能にするプログラムにかかった、相当な額の費用が算入されていなかった。
同社は同じく1月に、ストックオプション譲渡プログラムの影響で、合計利益が1株あたり14セントとなる14億8000万ドル減少したことも明らかにしていた。
Microsoftは、6日に行った正式な提出書類の中で、自社のサーバ/ツール事業部が計上した損失の要因として、ストックオプション譲渡プログラムなどによる6億5100万ドルの費用と、同事業部の人員増を挙げた。なお、このプログラムは、行使価格以下に下がってしまったストックオプションを持つ社員が、このオプションを投資銀行のJP Morganに売却できるというものだ。
Microsoftでは、ほかの事業部もストックオプション譲渡プログラムの打撃を受けた。だが、主要2部門では何とか利益を増加させている。クライアント部門は利益を前年の19億5000万ドルから20億7000万ドルに伸ばし、またインフォメーションワーカー部門でも前年には16億6000万ドルだった利益が16億7000万ドルへと増加している。
そのほかの事業部については、MSN事業部が7900万ドルの損失を計上し、前年の損失1億9700万ドルから赤字幅を減少させた。ただし、同事業部では直近の四半期に5800万ドルの利益を計上していた。一方、ビジネスソリューション事業部は、昨年同期の8700万ドルから6900万ドルへと損失が縮小している。
Xboxゲーム機を扱うホームエンターテイメント事業部も、昨年の4億1200万ドルから3億9400万ドルへと損失を縮小。一方で、モバイル/組み込みデバイス事業部の損失は、昨年の7500万ドルから1億1200万ドルへと拡大している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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