ストレージ大手の米EMCは22日(米国時間)、2003年第4四半期決算を発表した。データストレージシステムおよびソフトウェアの需要が高まったことを受け、売上が前年同期比25%増となり、さらに利益もアナリストの予想を上回った。
EMCは2億2000万ドル(1株あたり9セント)の利益を計上。この利益には所得税の優遇措置による1株あたり1セントの利得も含まれているが、利益の一部はLegato SystemsとDocumentumの2社の買収関連費用で帳消しになった。なお、両社の買収手続きは、昨年12月31日までの2003年第4四半期中に完了している。
同社の売上は、2002年第4四半期が14億9000万ドルで、6400万ドル(1株あたり3セント)の赤字だったのに対し、2003年第4四半期は前年同期比25%増の18億6000万ドルを記録した。
Thomson One Analytics(旧First Call)が調査したアナリスト25人が弾き出したEMCの同四半期決算の平均的予想数値は、売上が18億ドルで、利益が1株あたり7セントというものだった。
また通年では、2003年は前年比15%増の62億ドルの売上を記録。一方利益は、2002年が1株あたり5セントの赤字だったのに対し、2003年は4億9600万ドル(1株あたり22セント)の黒字を計上した。
EMCによると、同四半期中は、全ての事業部門、地域で売上が伸びたという。
EMCのCEO、Joe Tucciは声明の中で、「拡大した製品ポートフォリオの強みに加え、卓越した実行力、さらに世界経済の改善が2003年終盤の確固たる業績につながった」と述べ、さらに「我々の情報ライフサイクル管理(ILM)戦略は、長年の顧客だけでなく、米政府が課した記録保持義務の遵守、情報の保護、予算の制約といった問題に取り組んでいる新規顧客からも好評を得ている。2003年にEMCは市場における地位を高め、大幅にシェアを拡大した」と語った。
EMCによると、前年の第4四半期から翌年の第1四半期へ移行する際にはよくあることだが、今四半期の売上はわずかに減少する見込みだという。
同社は今四半期の売上を18億〜18億4000万ドル(1株あたり5セントのEPS)と予想しており、その中にはサーバソフトメーカーVMWareの買収費用(1株あたり1セント)も含まれている。なお、VMWareの買収手続きは1月9日にすでに完了している。
EMCは2004年も好業績を期待しており、前年同期比およそ25%増の78億ドルの売上を見込んでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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