IBMは米国時間15日、2003年第4四半期の決算を発表。各製品グループでの売上増加が寄与し、9%の売上増につながったことを明らかにした。
同社によると、第4四半期の継続事業部門の利益は41%増の27億ドルで、1株あたりでは予想を6セント上回る1ドル56セントになるという。12月31日締めの同四半期の売上高は259億ドルで、これも予想を上回った。昨年同期の売上高は237億ドルで、利益は19億ドル(1株あたり1ドル11セント)だった。
同社の第4四半期の利益は、廃止部門を含めて1株あたり1ドル55セントとなる27億ドルだった。なお、前年同期の純利益は10億ドル(1株あたり59セント)だったが、これには10億ドルの税引き後費用が含まれている。
収益追跡調査会社のFirst Callの調査によると、アナリストの予想では、IBMの第4四半期売上高は250億ドルで、利益は1株あたり1ドル50セントとなっていた。
2003年通期では、継続事業部門からの売上高が891億ドル、廃止部門からの分を差し引いた利益は76億ドル(1株あたり4ドル34セント)だった。なお、前年の売上高は812億ドル、利益は53億ドル(1株あたり3ドル7セント)となっていた。
また、2003年通期の利益に関して、廃止部門からの分を含めた場合は、1株あたり4ドル32セントとなる76億ドルとなった。なお、2002年の利益は費用計上後で36億ドル(1株あたり2ドル6)だった。
IBMの最高経営責任者(CEO)、Sam Palmisanoが声明の中で明らかにしたところでは、わずかな例外を除き、同四半期におけるIBM各事業部の業績は好調だったという。
「IBMの製品およびサービスの品揃えは非常に強力で、さらに力を増している。ほんの一部の例外を除き、業績も全面的に好調だった。最も有望な兆しは、今日オンデマンド戦略が現実のものとなっている点だ。この戦略が主流となり、ますます業績を押し上げている」(Palmisano)
だが、同社は米ドル安にも助けられた。IBMの説明によると、同じ為替レートを適用した場合、同四半期の総売上高は1%の伸びにとどまっているという。
第4四半期に、同社のいくつかの主要事業部門では、前年同期と比べて売上の大幅な伸びが見られた。
Global Services部門の売上高は、8%増加して114億ドルとなった。またソフトウェア部門の売上高も12%伸びて43億ドルに。さらに、ハイエンドのサーバやメインフレームなどを扱うハードウェア部門でも、売上が12%増え、91億ドルになった。
PC事業を担当するPersonal Systems Groupでも、16%増となる35億ドルの売上を記録したが、これにはノートPC「ThinkPad」の出荷台数増加などが寄与している。
一方、同四半期にも、同社の半導体事業は低迷を続けている。IBM Microelectronicsの半導体事業を含む Technology Groupの売上は、20%減少して7億7500万ドルとなった。そして同社Global Financing部門の売上も12%減少し、7億3400万ドルとなった。
IBMが同四半期に獲得したサービス契約の金額は173億ドルで、これが将来の売上に貢献することになる。だが、2004年度第1四半期に関しては、同社は正確な数字を明かさなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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