京セラは1月15日、有機ELディスプレイの研究開発・製造・販売事業に参入するため、新会社「京セラディスプレイ研究所」を設立し、2月から本格稼働すると発表した。
新会社が手がける有機ELディスプレイは、低コスト化に有利なアモルファスシリコンTFT基板を使ったタイプ。主に携帯電話やデジタルカメラ、PDA、ゲーム機、カーナビなどのモバイル機器などに最適な2−8インチ程度の中小型サイズの研究開発を行い、2005年の市場参入を目指す。
同社では、これまで産業用途や携帯電話向けに、中小型サイズのSTN液晶、TFT液晶を供給してきたが、今後、自社開発の携帯電話やデジタルカメラなどのコンシューマー製品に有機ELディスプレイの新技術を融合することで、新たな事業での優位性を確保していく。
とくに、中小型のフラットパネルディスプレイ事業において、産業用途から民生用途まで、幅広いラインアップを揃え、市場からのさまざまなニーズに対応していく。
新会社の設立にあたっては、大型カラーTFT液晶ディスプレイの研究開発・製造・販売を行うインターナショナル・ディスプレイ・テクノロジーと、その親会社で台湾のTFT液晶メーカーである奇美電子股■有限公司、および京セラの3社で有機ELディスプレイに関連する特許など、譲渡契約を締結した。(■=にんべん+分)
なお、新会社の社長には宮田秀典氏(京セラ 執行役員 部品研究開発統括部副統括部長 兼 中央研究所所長)が就任予定。所在地は、滋賀県野洲郡野洲町大字市三宅656番地。従業員は32人(2004年2月1日予定)。
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