アプリケーションサーバ開発のBEA Systemsと通信機器メーカーの沖電気工業が提携し、通信分野の顧客企業によるIPベースの通信サービス開発を支援する。
両社が米国時間19日に明らかにしたところでは、沖のIP技術とBEA WebLogic Server 8.1を組み合わせた新しいアプリケーションサーバの設計を両社で進めているという。さらに、沖電気は開発作業をCenterStage ASプラットフォームアプリケーションサーバに統合する意向だ。
具体的には、この新プラットフォームはVoIP(Voice over IP)やSIP(Session Initiation Protocol)などの通信技術とBEAのアプリケーションソフトウェアとを組み合わせたものになる。SIPはインターネット会議、テレフォニー、イベント通知、およびインスタントメッセージング用の情報伝達プロトコル。顧客である通信キャリアが新しいサービスを提供できるよう、アプリケーションと通信技術の統合をさらに簡易化することが新しいアプリケーションサーバの狙いである。
BEAは従来、さまざまなバーティカル市場で顧客が自らアプリケーションサーバをカスタマイズできるようにしてきたが、通信市場に対しては異なるアプローチを取ってきた。同社は一段とカスタマイズの進んだアプリケーションサーバを開発するために、通信用ソフトウェアベンダーやハードウェアベンダーとの提携を進めている。同社は今年初めに、VoIPソフトウェアメーカーのUbiquity Softwareとの提携を発表している。
米Current Analysisの主任アナリスト、Shawn Willetによると、BEAが通信市場をターゲットにするのは理に適ったことだという。BEAの最大のライバルである米IBMは、既に自動車、小売、製造といったバーティカル業界で確固たる地位を確立しているからだ。
IBMは富士通との間で、自社のWebSphere Telecom Application Serverと富士通のGeoServeサーバを統合する提携を昨年発表している。
沖電気では、2004年の第1四半期にBEA WebLogic Server 8.1上でSIPモジュールを開発する予定。BEAと沖電気は提携の一環として、新しい業務アプリケーションプラットフォームの営業およびマーケティング活動を協力して進めていく。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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