沖電気と日本BEA、情報通信融合分野において協業拡大

 沖電気工業(篠塚勝正社長)と日本BEAシステムズ(日本BEA、ロバート・スチーブンソン社長)は12月9日、協業関係を強化し、情報通信融合分野で戦略提携することに合意したと発表した。

 両社は、これまでWebトランザクション分野において協業し、日本BEAの「BEA WebLogic Server」や「BEA Tuxedo」と、沖電気のプロフェッショナルサービスやシステム構築技術を組み合わせ、数多くの高信頼性ソリューションを提供してきた。

 今回の提携は、インターネットとの親和性が高い通信制御プロトコルSIPの登場によって、Webアプリケーションなどの情報系システムとVoIPなどの通信との連携に対するニーズが高まるなか、沖電気のIPコミュニケーション技術を日本BEAの「BEA WebLogic Platform」に適用させ、情報と通信を融合した新たな業務アプリケーションプラットフォームを開発することが目的。

 具体的には、04年3月末までに「BEA WebLogic Platform」に対応したSIPモジュールを新たに共同開発する。双方向性とリアルタイム性に優れた特徴をもつSIPに対応することで、「WebLogic」を運用基盤とするシステムにおいて、Webブラウザ上から、IP電話、テレビ会議、インスタントメッセージ、プレゼンス(在席/離席/話中)情報などを使い、必要な時に必要な相手と確実にコミュニケーションしながら、業務を効率的に推進するプラットフォームを実現する。

 これによって、ビジネスプロセスとコミュニケーションを統合し、これまでWeb技術だけでは自発的な情報発信が困難だった家電機器からの情報通知が可能となるなど、将来的には家電制御、監視サービスへの適用を始めとする広範な分野での応用を図っていく。

 各社の役割としては、沖電気は、同SIPモジュールの搭載に必要なWebアプリケーション用プラットフォームの基本コンポーネントを開発し、日本BEAの「BEA WebLogic Platform」と組み合わせた新製品の提供を、04年4月からeビジネス事業者や業務パッケージベンダー、SI事業者などを通じてエンタープライズ市場向けに開始する。また、沖電気では、新製品をプラットフォームとして利用したソリューションを、SI事業者などのパートナーとともに創出し、顧客価値の向上を図っていく方針。発売後3年間で120億円の売り上げを目指す。

 なお、今回のアライアンスによって、米BEA Systems社でも、沖電気をIPソリューション領域におけるグローバル・マーケットでのISVパートナーとして、さらなる協業を推進。沖電気と日本BEAが共同で開発したソリューションの海外顧客への販売を支援していく予定。

沖電気工業
日本BEAシステムズ

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