調査会社の米IDCが公表した最新の統計によると、企業各社は、ローエンドのデバイスが営業所レベルで実績を上げたことを受け、基幹ネットワークでハイエンドのセキュリティアプライアンスのインストールを進めており、その売上が2003年の第3四半期に急増したという。
IDCの統計によると、これらのアプライアンスの約20%は価格が2万5000ドル以上するものだが、第2四半期にはその割合はわずか10%にとどまっていたという。
IDCのヨーロッパ担当セキュリティ製品/戦略リサーチアナリスト、Carla Arendは、「(セキュリティアプライアンスは)これまでは小規模企業や営業所にとって完璧な選択肢だとされていた。だが今回初めて、大企業向けの売上が拡大しつつある」と語った。
Arendによると、ソフトウェア単体を購入するのと比較して、簡便なこと、インストールコストが安いこと、管理が容易なこと、トラブルシューティングが容易なこと、そして所有コストが低いことなど、その理由はいくつかあるという。
Arendは、「アプライアンスの場合、製品の選択が容易だ」とし、特に「皆が既にネットワーク関連のハードウェア購入には慣れている。また、多数のアプライアンスを統合することも簡単で、流通経路に乗ったアプライアンスのサポートには非常に優れたものがある。これらを営業所レベルでテストしたことで、大企業は本社レベルの中核ネットワークにおける利用にも信頼感を抱くようになった。インストールコストはほとんどかからず、導入も素早く完了する」と語った。
IDCによると、セキュリティアプライアンス市場は、米Cisco Systemsと米NetScreen Technologiesが引き続き独占しており、両社の売上高は前年同期比で20%以上成長しているという。大手ベンダーの中ではフィンランドのNokiaが最も低迷しており、売上数と売上高の両方でマーケットシェアを落としている。同社は現在、売上高ではシェア15.1%を維持して第2位だが、出荷台数ではCisco(27.7%)、NetScreen(20.8%)、SonicWall(13.2%)、そしてWatchGuard Technologies(12.1%)に続く5位(6.8%)に後退している。
現在、セキュリティアプライアンスの売上台数では西ヨーロッパが同四半期に4万3303台で出荷額9720万ドル相当を達成し、4分の1を占めるようになっった。同市場は、2003年の第3四半期に前年同期比22%増を達成している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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