ノキア・ジャパンとトレンドマイクロは24日、都内にて記者発表会を行い、両社が共同開発した企業向けの電子メールセキュリティに特化したアプライアンスサーバ「ノキアMessage Protector SC6600」(以下Message Protector)の出荷を開始すると発表した。同製品はウイルス対策とスパムメール対策などのコンテンツセキュリティ技術を組み合わせ、重要性を増している企業の電子メールセキュリティに特化したゲートウェイ型アプライアンスとなる。
Message ProtectorはLinuxベースで設計されたIPSO-SXで、30KBのメッセージを毎時12万通以上処理することが可能だという。また、スタティスティカルプロテクションというSMTPトラフィックの制御に特化した複数の技術を統合し、スパムメールの除去、ゲートウェイMTA機能、またノキアが現在特許申請中のHERO(Heuristic Exploit Rejection Object)といった技術でウイルスを事前に予測し、セキュリティのレベルを高めている。
ノキア・インターネット・コミュニケーションズ、カントリージェネラルマネージャー柳下幹生氏 | |
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またMessage Protectorは、SSL通信でプル型の自動アップデート機能も備えている。シグネチャを高速・安全に自動更新することで、ウイルスの大規模な感染を防ぐことができ、その結果コストを削減することも可能だという。シグニチャ更新があった場合は、Message Protector上でテストを行った上で配信するため、信頼性の高いシステムを維持することができる。
トレンドマイクロ執行役員日本担当の大三川彰彦氏は、「セキュリティアプライアンスのイノベーターであるノキアと、ゲートウェイウイルス対策のイノベーターであるトレンドマイクロが手を組むことで、ベストオブブリードソリューションを提供することができる」と述べている。また、ノキア・インターネット・コミュニケーションズのカントリージェネラルマネージャー柳下幹生氏は、「これまでは主にレイヤ3、4でのセキュリティソリューションばかりが注目されていたが、これからはアプリケーションレイヤのセキュリティが重要となってくる。その中でも電子メールは企業における最もクリティカルなアプリケーションだ」といい、メッセージングセキュリティ分野に参入する意義を述べた。
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