米Check Point Software Technologiesは、自社の製品ライン拡充を狙い、クライアントPC向けセキュリティソフトを開発する米Zone Labsを2億500万ドルで買収する。
Check Pointの主力製品はファイヤウォールで、これはネットワークトラフィックの出入りをモニターし、悪意のある侵入者を食い止めるサーバ側のソフトウェアである。いっぽうZone Labsは、デスクトップPCおよびノートPC向けに同様のソフトを開発している。同社のソフトウェアはまた、攻撃者がPCを乗っ取り、遠隔からこれを操作して他のシステムへ攻撃を仕掛けることを防止するのにも役立つ。
両社によれば、2つのタイプのソフトウェアを組み合わせて使うことで、企業は自社のシステムを攻撃から守りやすくなるという。
Check Pointはまた、この買収による多角化で、自社の競争上のポジションが改善することを期待している。セキュリティ関連各社はかつて、各々いくつかの製品に特化していた。だが現在では、ほとんどのメーカーが連携して動くさまざまな製品を取り揃えている。たとえば米Symantecは、管理用ツールソフトの開発に特化したメーカー2社を買収しているが、同社ではこれらの製品により、将来顧客がセキュリティシステムのアップグレードを簡単に行えるようになると期待している。
Zone Labsには、約2500万人のユーザーを持つ ZoneAlarmというアプリケーションがあるが、但しユーザーの多くは無償バージョンのほうを利用している。しかし同製品には、企業向けの有償バージョンもあり、こちらにはIT部門の管理者がリモートでデスクトップPCの操作を行えるツールも付いてくる。同社はまたインスタントメッセージ(IM)用のセキュリティソフトも販売しているが、これは以前同社が米IMSecureから購入していたもの。
Check PointはZone Labsに対して、現金1億1300万ドルと株式9200万ドルを支払う予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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