次世代データセンター構想「N1」に取り組む米Sun Microsystemsが、新興企業の米CenterRunを買収することが明らかとなった。Sunは今回の買収以外にも、N1の実現に向けた技術買収を繰り返している。
CenterRunの買収総額は推定6600万ドルで、取り引きの完了は8月になる見通し。「CenterRunのソフトウェアは我が社のN1を強化するものだ。N1は、コンピュータ、ストレージ、ネットワーク装置などを1つのリソースに集約し、管理や利用の効率化を図り、需要変動に柔軟に対応できるようにする」(Sun)
SunのN1マーケティング部門シニアディレクターのYael Zhengは、CenterRunと最終合意に達したことは明かにしたが、詳細についてはコメントを避けた。
CenterRunが手がけているのは、いわゆる「プロビジョニング」ソフトウェア。プロビジョニングは最近台頭してきた技術で、例えば中央管理システムから企業の各コンピュータに向けてソフトを配信し、最終的には管理システムの自動化を目指すもの。同社の製品は、米Oracle、Sun、米Microsoft、米Apache、米BEA、米IBMのサーバソフトウェアの設定を記録、比較、変更できるという。
Sunはすでにプロビジョニングソフトウェアを販売しているものの、CenterRunの技術を取得することで、Javaアプリケーション、データベース、ウェブサイトといった高度なソフトウェアを管理可能にしたい考えだ。
「革新的な技術が、N1を押し進める」と主張するSunだが、実際は他社の技術に頼っているのが現状だ。2002年9月には米Pirus Networksを1億6700万ドルで、同11月には米Terraspringを3000万ドルでそれぞれ買収している。
米Illuminataのアナリスト、Gordon Haffは「SunはN1インフラの大半を買収で済ませようとしている。Sun自身の役目を、N1の構成要素を開発するクリエータではなく、組み合わせるインテグレータであると考えているかのようだ」と語る。これに対し、Sunは「買収は経済的にも立派な戦略だ。今後も数多くの技術買収を行っていく予定だ」としている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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