米Sun Microsystemsと日立データシステムズ(HDS)が、ハイエンド・ストレージ・システム分野の提携を延長した。これにより、Sunはかねてからの念願である同市場への足がかりを掴んだ。
HDSは日本のコンピューティング大手、日立製作所が100%出資したストレージ関連子会社。今回の提携により、SunはこのHDSが設計したデータセンタークラスのストレージ・システムを、「Sun StorEdge」というブランド名で販売することが可能となる。StorEdge 9980をはじめ、このStorEdgeシリーズの主な顧客は、銀行や政府系機関などの大手組織。このシステムは5台から最大で1024台のハードドライブを搭載できる上、147.5テラバイトもの情報を保存可能で、価格は数千ドルだ。
Sunのストレージ部門のマーケティング担当バイスプレジデント、Kathleen Holmgrenは、SunとHDSがソフトウェア開発やカスタマーサポートセンターへのスタッフ配置でも協力することを明らかにした。また、システムはSunのブランドで販売されるが、HDSの関与は極めて明白、とHolmgrenは付け加えた。
両社の提携が最初に締結されたのは2001年8月で、当初2004年一杯で終了する予定だったが、この度2006年まで延長された。提携延長の正式な発表は25日に行われる。
Sunはサーバやマイクロプロセッサの設計を独自に行っているが、ストレージに関しては、他社とある程度協力する方針を取っている。同社はHDSと提携する以前に、独自にストレージ製品の設計/販売を行おうと考え、そのためにEncoreから技術を取得した。しかし、これらの製品は市場でほとんど売れなかった。
ローエンドストレージに関しては、SunはDot Hillが設計した「StorEdge 3510 FC」や「同3310 NAS」などを販売している。
Sunは自ら、ミッドレンジ・ストレージ製品群「Sun StorEdge 6000 ファミリー」を設計している。しかし、同社はストレージに関する社内の労力の大半を、ストレージ機器の管理を容易化し、またそれらの機器をより効率的に使用できるようにするための、ソフト開発に注いでいる。
Holmgrenによると、Sunは今回の提携の一環として、昨年買収した米Pirus Networksのソフトウェアの機能を強化し、HDS製ストレージシステム「Thunder and Lightning」でも使用できるようにする予定という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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