著作権法を盾にとる電子投票システムメーカーに学生たちが挑戦

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 米オハイオ州の電子投票システムメーカー、Diebold Election Systemsから漏洩した社内文書がウェブ上に掲載された問題に関して、その掲載継続を求める学生活動家たちが起した訴訟で、カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁判事は、Diebol側、学生側双方の主張を聞いた。

 米連邦地裁のJeremy Fogel判事は17日(米国時間)、同訴訟におよそ1時間ほど費やした。学生側は、著作権法を根拠に各サイトに文書の削除を要求しているDieboldの行為は、同社に対する批判のもみ消しを目的とした著作権法の濫用に当たると見ており、弁護士を通じて、同社の削除要求の差し止めを求める訴訟を起こした。これに対しDiebold側は、文書へのハイパーリンクは著作権法違反に当たるとして、各ウェブサイトから同社の社内文書を削除するよう求めた。

 Fogel判事は電子フロンティア財団(EFF)とスタンフォード大学ロースクールのインターネット社会センター(CIS)の要求について、即座に判決は下さなかった。EFFによると、1、2週間以内に判決が下される予定という。

 EFFの弁護士Wendy Seltzerは、「(Fogel判事は)その問題を検討中で、米国憲法修正第1条の趣旨は理解している」と述べた。EFFは、Dieboldによるデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の行使は、言論の自由の保障に反すると主張している。DMCAは、インターネットサービスプロバイダ(ISP)に通告した上で、特定の文書の削除を要求する権利を著作権者に認めている。

 Diebold Election Systemsが販売している電子投票システムは、カルフォルニア、ジョージア、オハイオ、テキサスなどの各州で採用されている。親会社のDieboldは上場企業で、2002年には19億ドルの売上高を計上した。

 ここ数カ月間、正常に機能しない可能性のあるDieboldの電子投票用ソフトや、同社と共和党との結びつきについて憂慮した学生活動家たちは、ウェブ上で入手可能なDieboldの漏洩文書のコピーを数多く作成し、世界的な規模で繰り広げられている一種の鬼ごっこに参加するよう呼びかけてきた。

 圧縮時でおよそ11メガバイトもあるDieboldの電子メールには、果たして同社に信頼に足るソフトを販売できるのかと疑いたくなるような、同社内での会話が含まれている。メッセージの中には、バグのリストが「紛失し、回収不能」と書かれたものや、これほどのずさんな経営の会社は他に例を見ない、といった同社に対する不満が書かれているものもあった。

 Dieboldの共和党への献金額は、2000年からの2年間で19万5000ドル以上に上る。同社CEO(最高経営責任者)のWalden W. O'Dellはかつて、オハイオ州の電子投票の票をブッシュ大統領に与えると約束していた。カリフォルニア州は今月始めに、認定されていなかったアラメダ郡の電子投票機に、Dieboldが不正にソフトをインストールしたとの容疑について調査を開始した。

 しかしDieboldは、これは明らかに著作権侵害に当たると主張する。同社は裁判文書の中で、学生たちは、盗まれた文書を大々的に利用する行為を「適正な利用(fair use)」と弁解することはできない、と述べた。「何の変更または創造性も伴わず、未発表の盗まれた文書を大々的に公表し、原型のままダウンロードするよう呼びかける行為は、著作権侵害に当たり、決して適正な利用とは言えない」(Diebold)。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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