米モトローラ、2つのゲートが別々に動作するデュアルゲート型トランジスタを開発

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 米Motorolaが、1つで2つ分の機能を果たすトランジスタを開発した。

 テキサス州オースティンにある同社の研究所は10日(米国時間)、世界初となる、2つのゲートが別々に動作するデュアルゲート型トランジスタを開発したと発表した。このトランジスタにより、半導体の性能向上と消費電力の削減を同時に達成するという理想的な成果が得られる。

 デュアル/トライゲート型トランジスタは、各半導体メーカーが向こう10年以内の導入を目指している数多くの設計コンセプトの1つだ。

 マルチゲート型トランジスタ(複数のゲートを備えたトランジスタ)は、駆動電流(半導体を駆動させる際に要する電気量)をより多くの回路に分散させる方法として提案されている。駆動電流量が増えれば、その分性能は向上するが、同時に漏電などの問題を悪化させる可能性もあり、デメリットがメリットを上回る恐れがある。マルチゲート型トランジスタを搭載した半導体は総じて、オーバーヒートすることなく高速化が可能になる。

 従来のマルチゲート型トランジスタでは、複数のゲートに一斉に電流が流れるが、MotorolaのMultiple Independent Gate Field Effect Transistor(MIGFET)では、各ゲートが独立しているため、半導体設計者の意図に応じて、同時に機能させることもできれば、独立したトランジスタのように別々に機能させることもできる。これにより、性能を向上させたり、消費電力を削減するための選択肢の幅がさらに広がる可能性がある。Motorolaによると、例えばこれまで数百万個のトランジスタを要した複雑な計算が、その半数のトランジスタで処理できる可能性があるという。

 「(MIGFETにより)ある程度柔軟な半導体設計が可能になるだろう」と、The Microprocessor Report誌の編集主任、Kevin Krewellは語る。「デュアル/トライゲート型トランジスタの目的の1つは、電流量を増やすことにある」(Krewell)。

 Motorolaは、自社プロセッサにマルチゲート型トランジスタを導入する時期については明言していないが、他メーカーによると、導入時期は45ナノメートル製造プロセスの実用化が予定される、2007年か2008年頃になる可能性が高いという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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