Eric RaymondとBruce Perensという、オープンソースソフトウェア陣営を代表する2人が、Linuxやオープンソースの開発手法に対する米SCO Groupの最新の批判に反撃を加えた。
Raymondのウェブサイトに9日夜(米国時間)掲載された公開書簡のなかで、著者でもあり開発者でもある同氏は、SCOの最高経営責任者(CEO)Darl McBrideが最近行った主張、なかでもRaymondが、先頃のSCOサイトに対するDoS攻撃の犯人の身元を隠しているという申し立てについて、鋭い反論を述べている。
オープンソース推進団体Open Source InitiativeのプレジデントであるRaymondは、DoS攻撃の犯人の身元は全く分からず、また攻撃の停止を求める公開アピールをしなければならなかったと述べた。
「攻撃への脅威は続いており、Open Source Initiativeのプレジデントが犯人を匿い続けているというSCOの主張は、誤っているだけでなく、人を中傷するものでもある」と公開書簡には記されている。「実際、オープンソースコミュニティのリーダーたちは、DDoS攻撃を止めさせるよう責任を持って迅速に対処した--我々は今後も、知的所有権侵害の問題が生じた場合に、はっきりと責任ある形で迅速に対処していく」
McBrideは今週、SCOのウェブサイト上に、オープンソースコミュニティに宛てた公開レターを掲載し、DoS攻撃に関する自らの考えを述べていた。また同氏は、公開レターのなかで、オープンソース開発プロセス、特にLinuxカーネルに含めるコードが知的所有権に違反しないかどうかを検査するプロセスについて、多岐にわたる批判を行なっている。
Raymondと、オープンソース開発組織Software in the Public InterestのディレクターであるPerensは、McBrideの述べたこれらの考えを一蹴している。
「我々オープンソースコミュニティのメンバーは、きちんと弁明できる」と公開レターには書かれている。「我々のソースコードは公開されており、その所有権が自分にあると主張したい者はこれを綿密に調べることができる。SCOや、その他のソースコード非公開のメーカーには、これと同じことは言えないだろう」
RaymondとPerensは、SCOに対して、知的所有権を侵害されたと主張している全てのコードを公開するか、それともLinuxを公に攻撃するのを止めるかの、どちらかにするよう要求している。
「知的所有権の侵害をきちんと訴えたいのなら、ソースコードを公開していただきたい。重複部分を明らかにして欲しい。著作権を侵害したとされる具体的なファイル名と行番号、そしてその根拠を述べていただきたい。我々は、著作権を侵害したとされるコードを削除するか、あるいは専有権が喪失された形でLinuxに混入したことを立証するという形で、法に則って迅速に責任を果たす」(RaymondとPerens)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス