PHPの開発環境を提供するゼンド・オープンソースシステムズは9月4日、オープンソースのデータベースシステムであるMySQLについて、開発元のスウェーデンのMySQL ABと提携し、日本における代理店契約を締結したと発表した。同日よりMySQLのライセンス販売、サポート、コンサルティングを開始する。
ゼンド・オープンソースシステムズ代表取締役社長の角田好志氏は、現在企業がオープンソースシステムに移行する上でサポートを心配する声があることを挙げ、「MySQLをライセンス提供し、正規の保証を行うことで、企業としても安心して使えるようになる」と今回の提携の狙いを明かす。さらに、「Linuxも初めは安定性やサポートの面で疑問視されていた。しかし徐々にサポートする企業が現れたことで、米国ではエンタープライズ分野で広がりを見せている。同じような形をデータベースでも作り上げたい」と意気込みを語った。
MySQLは現在世界で1日約2万件のダウンロードがあり、全世界で400万のユーザーがいると推定されている。しかし日本の場合、オープンソースのデータベースとしてはPostgreSQLの人気が高く、MySQLのシェアはまだ低いのが現状だ。
MySQLの創始者David Axmark氏(右)と握手を交わすゼンド・オープンソースシステムズ代表取締役社長の角田好志氏(左) | |
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しかし角田氏は「世界の普及状況から見ると、非常に伸びる余地がある」と自信を見せる。さらにMySQLが5月、SAPとオープンソースデータベースの開発で提携したことから、「特にビジネス分野において、MySQLの技術がこれから生きてくる。ここの分野のビジネスを拡大していきたい」(角田氏)とした。
ゼンド・オープンソースシステムズは、MySQLの商用ライセンス販売やサポート、コンサルティングを行うほか、同社が提供するPHP開発ツールなど周辺製品と合わせた販売も行う。商用ライセンスについては、トランザクション機能のない「MySQL Classic」が5万5000円、トランザクション機能のある「MySQL Pro」が8万5000円。PHP開発ツールの「Zend Studio 2.6 日本語版」とMySQL Proを組み合わせた「Web DB開発Proキット」が11万円。販売は代理店のほか、楽天市場内のZend PHP Squareを通じて行うという。
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