ソフトウェアメーカーの米Macromediaは25日(米国時間)、ウェブサイトのデザイン・開発ツールであるMX製品ラインで、初めてのメジャーアップデートを発表した。
Macromediaは、アニメーションツールのFlash、ウェブデザイン用ソフトのDreamweaver、グラフィックツールのFireworksのそれぞれについて、最新バージョンを発表。各ツールとも、新たなウェブアプリケーション重視の姿勢を反映させるため、昨年大幅な手直しを受けていた。
同社の最高経営責任者(CEO)、Rob Burgessは、ウェブサイトのデザインあるいは開発だけに特化してきたプロフェッショナルが、いまでは複数の役割をこなすことを要求されるようになっており、同社のソフトウェアの製品ラインは、この役割の変化を反映させたものだと語った。
「これは、ウェブサイトの設計からわれわれが学んだものだ」とBurgess。「もし開発者だけが(ウェブサイト開発を)行ったとすれば、そのサイトのインターフェースとユーザー・エクスペリエンスは、ユーザーにとってひどいボトルネックになるだろう。(ウェブサイト開発は)製品設計のように行われるべきだ。ユーザーがどのようにして製品とインタラクトするかを考えなければならない」。
最も大きな変更あったのはFlashで、 これはウェブで最も広く行き渡っているソフトウェアの1つであるFlash Playerを核につくられた開発ツールだ。Macromediaは今回初めて、Flash開発ツールを2種類用意する。Flash MX 2004では、既存のFlashユーザーが慣れ親しんだタイムラインベースのインターフェースを用いる。一方のFlash MX Professional 2004では、MicrosoftのVisual Basicのようなフォームベースのプログラミングインターフェースを採用している。
「これで、150万人いるといわれるVisual Basicの開発者のようなユーザーに、Flashのパワーを提供できる」と、同社のエグゼクティブバイスプレジデント、Al Ramadanは語った。
米Forrester ResearchのアナリストJohn Daltonは、MacromediaがFlashの利用を拡大させる上で、プロフェッショナル版の追加は不可欠だと述べている。同氏によると、タイムラインインターフェースは、ウェブアプリケーション設計のための土台という拡張した役割というよりも、アニメーションフォーマットとしてのFlashの原点を反映したものだという。
「タイムラインは、決して作業しやすいインターフェースとはいえない。アニメーションやビデオの製作に慣れている人にとっては直感的に使えるものだが、このようなユーザーにとっても、Flashのツールは難易度が高かった。典型的な開発者で、とりわけVisual Basicに精通しているような場合は、歯が立たないツールだった」とDaltonは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」