米Macromediaは米国時間3月27日、サンフランシスコで開催中の開発者向け会議FlashForwardにおいて、オフラインでFlashアニメーションが再生可能なMacromedia Centralを発表した。これまで、インターネットに接続したウェブブラウザのみで再生可能だったFlashアプリケーションが、オフラインで、ウェブブラウザを使わない環境で利用できるようになる。
Macromedia Centralの開発者向けツールは今年4月に発表されるが、ユーザーがCentralソフトウェアをダウンロードできるのは夏ごろになる予定。
Macromediaは昨年、ウェブ構築においてFlashの導入を促進するため、大々的なキャンペーンを行った。「Flashは、ウェブアプリケーションの設計やユーザーインタフェースを構築する上で多彩な機能を提供するプラットフォーム」と宣伝したのだ。その結果、Flashを利用したサイトが大幅に増えることとなったが、Flashが使えるのはあくまでウェブブラウザのみであった。
Macromediaのソフトウェア主任設計者、Kevin Lynchは、「Flashは、とりわけオフライン環境でウェブ情報を保存/再利用する場合に制約が多い」と語る。「これまでは、完全なオンラインの状態でFlashを利用するか、あるいはオフライン状態のためデータにアクセスできない、の2つしかなかった」(同氏)
Macromedia Centralでは、ブラウザから独立したFlashアプリケーション実行環境を構築できる。無償配布のFlashプレーヤーにクライアントソフトウェアを追加するのに伴い、Macromediaはサードパーティが開発した、ダウンロード可能なFlashアプリケーションを多数販売する予定だ。これらのソフトウェアは売上の20%がMacromediaに、残りの80%が開発メーカーに渡ることになる。企業のポータルや、オフラインでの使用が多いノートパソコンなどでMacromedia Centralの普及が見込まれる。
Macromedia Centralを利用したオフライン向けFlashアプリケーションの開発は、オンラインのFlashで利用していたものと同じFlashツールで行える。「(同じFlashツールが利用できることで)導入する敷居も低くなる。我々は、Flashプレーヤーと開発者がすでに修得しているスキルを生かす。そうすることで、デスクトップとブラウザ間における開発ギャップを埋める。ユーザーは小さいながらも素晴らしいアプリケーション群に出会えることだろう」(Lynch)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」