米Oracleは来月、同社が注力するグリッドコンピューティング戦略の一環として、アプリケーションサーバソフトウェア、および開発ツールの最新版の詳細を公開する予定だ。
同社はサンフランシスコで開催される顧客向けカンファレンスの場で、新しくリリースする同社の主力ソフトウェアOracle10Gデータベースに搭載された分散処理機能を目玉に、アプリケーションサーバ10Gの市場での高い優位性を紹介する。
「Oracle 10G」データベースとJavaアプリケーションを動かす「Application Server 10G」の販売は来年と見られる。
Oracle 10Gのグリッドコンピューティング能力は、企業が複数のサーバを統合してCPUリソースを一元化することを可能にする。ひとつのサーバがひとつのアプリケーションを集中処理するのに対して、データベースのグリッドを用いれば、複数のアプリケーションをネットワークサーバの統合されたCPUリソースを利用して処理できる。同社によれば、コンピューティンググリッドは、必要に応じて柔軟にCPUリソースを統合できるため、企業のサーバハードウェアに対するコストを削減できると述べる。
「10Gデータベースおよびアプリケーションサーバを利用すれば、企業は既存のアプリケーションを活かしつつ、さらにグリッドコンピューティングという、より効率的なモデルを用いることでベネフィットを引き出せる」と、アプリケーションサーバビジネス部門のマーケティング副部長John Mageeは述べる。
グリッドコンピューティング製品群の発表にともなって、Oracleでは管理者が処理能力の配分スケジューリングを行なえる管理ツールも提供する。たとえば、四半期末には決算処理アプリケーションに割り当てるサーバを増やすなど、システムの構成を変えることができる。
Application Server 10Gはまた、OracleのJava開発ツールJDeveloperの仕様変更に対応している。「最新版のプログラミングツールは、既存のアプリケーションおよびデータベースに蓄積されたデータを利用することで、開発者がより簡単にアプリケーションを開発できるようになる」とMageeは説明する。
次期新製品によりOracleは、IBMやBEA Systemsが大きな収益を上げる競争激しいサーバソフトウェア市場におけるシェア拡大を引き続き目指す構えだ。
Oracleのデータベース製品の顧客を中心にアプリケーションサーバの販売を行なってきたOracleだが、3月には、BEA製品ユーザーに低価格のOracleアプリケーションサーバに乗り換えるキャンペーンを展開している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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