米司法省は21日(米国時間)、ネット上で音楽を違法に配信していたApocalypse Crewというグループの元リーダーが、著作権侵害に関して有罪を認めたことで、この被告の申し立てを受け入れたと発表した。
被告のMark Shumaker(21才)は、最大で5年の懲役および25万ドルの罰金を課せられる可能性がある。Shumakerは、音楽アルバムが小売店店頭に並ぶ以前に、それをネット上でリリースするのに力を貸し、またApocalypse CrewのInternet Relay Chat (IRC)を運営していた容疑で、連邦捜査官から告発されていた。
「アーチストから著作権で保護された音楽を盗み、しかもそれをインターネット上で匿名で行っていると信じている人たちが実は大いに勘違いしているということが、今回の件ではっきりした」と、連邦検事のPaul McNultyは声明の中で述べている。「我々は犯人を見付けられる。そして、犯人を見付け出し、告発していくつもりだ」(McNulty)
Shumakerの一件は、長期にわたって進められてきた海賊行為撲滅捜査Operation Buccaneerの一環で、ネット上での音楽売買に刑事罰を問う初めてのケースとなると考えられる、と司法省の広報担当官は語った。だが、Operation Buccaneerは、ほかにも多数の個人を標的としてきており、悪質な著作権侵害行為を行った海賊版ソフトウェア配信グループDrink or Dieを含めて、すでに22件の有罪が確定している。
Drink or Dieのリーダーとの容疑をかけられたオーストラリア人Raymond Griffithsについては、米国政府が身柄の引渡しを要求しており、告発を受けた容疑が全て有罪となれば、Griffithsは最長10年の懲役に処される。
米国レコード協会(RIAA)は、現在著作権侵害をめぐる民事訴訟を起こす準備として、ファイル交換を行った個人に関する情報の提供を求める召還状の発行を進めているが、今回のニュースを歓迎する声明を出している。
「インターネット上での音楽泥棒は本物の犯罪であり、今回の司法省による動きは、彼らが本気でその取締りに取り組んでいることを示している。音楽のネット配信という言語道断な行為を行っているものは、気をつけるがいい。連邦政府による告発や懲役刑は現実の話だ」(RIAAプレジデントのCary Sherman)
なお、Shumakerへの判決は11月7日に連邦裁で下される予定である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス