米シーベル、提携企業数の減少は危険信号か

 少し前まで、ほぼ全てのハイテク企業が米Siebel Systemsと提携したがっていた。だが、一度は花形ソフトウェア企業だった同社も、いまや収益は落ち込み、将来は不確定になりつつあるため、コンサルティングパートナーや技術パートナー企業数は、最盛期の約半分まで減少している。

 同時に、同社は、経済状況の圧迫も受けており、パートナー企業の管理を担当する従業員数の削減を強いられた。

 アナリストらは、Siebelの提携企業数の減少は、同社がソフトウェア事業において影響力を失いつつある兆候だと語る。この分野は、パートナー企業の生態系が自社の状況を反映する世界で、効果的な提携関係は自社の製品販売能力の重要な部分を占める。

 「良い兆候ではない」というのは、米Forrester Researchのアナリスト、Laurie Orlovだ。「企業が技術提携から得られるメリットの1つは、製品の販売を推奨する方法が増えるということだ。(提携企業数の減少の)本当の影響は、市場へリーチするチャンスが減ることを意味する」。

 同社によると、過去2年間で、販売プロモーションやサポートを行ったり、Siebel製品を専門とするパートナー企業の数は、約700社から360社に減少している。その一方で、一連の人員解雇とリストラ対策により、同社の社員数は2001年末時点と比べると、約3分の1の2400人まで減少したという。

 Siebelに近い情報筋によると、先月同社が発表した最新のレイオフでは、提携管理チームを切り離しているという。同社の経営幹部は、このチームの規模や、どの位の人数が減少したのかに関して、はっきりした数字を述べなかったが、プログラムの削減にも関わらず、提携は同社にとって引き続き高い優先順位を持つと語った。

 「わが社の提携相手との関係はとても強く、これは過去も未来も変わらない」と、同社のバイスプレジデント兼アライアンス担当ゼネラルマネージャのDavid Peranichは述べている。

 Siebelとは対照的に、同社のライバルである独SAPは、ここ数年で提携企業数を増やしている。同社の広報担当者によると、現在その数は約1500社に達しているという。ビジネスアプリケーションの販売では各国の再販業者に依存している米Microsoftは、世界に約6000社のパートナー企業を持ち、引き続きその数を増やそうとしている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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