米IBMは今月始めに同社のウェブサイト上で、同社のローエンドのネットワーク接続ストレージ(NAS)2種、「TotalStorage NAS 100」と「同200」の受注を8月29日を持って終了すると発表していた。IBMの広報担当、Clint Roswellが22日に述べたところによると、同社は両製品に代わるWindowsベースのストレージ製品を新たに発売する予定はないという。
「ローエンドのNASは市場の一部門として十分な役割を果たしているが、多くのIBMの顧客には人気がない」とRoswellは語る。
NAS技術にはローカルエリア・ネットワーク(LAN)接続されたハードディスクストレージが含まれる。NASは主に小規模企業や大企業の作業グループが使用している。米調査会社のIDCによると、2003年第1四半期の外部ディスクストレージシステムの総売上げは32億ドルで、そのうちNASの売上げが11%を占めていた。一方SAN(Storage Area Network)向けストレージの売上げは全体の47%を占めた。SAN向けストレージとは、通常Fibre Channelプロトコルを介してサーバコンピュータに接続されるストレージを指す。また1台のサーバにのみ接続される直接接続ストレージ(DAS)は全体の42%だった。
IDCのストレージ担当アナリスト、John McArthurは、NAS市場からの撤退はIBMにとって賢明な選択、と語る。「(NAS市場は)薄利多売の世界。IBMが目指しているものとは本質的に異なる」(McArthur)。
IBMは主に大企業が使用するSAN製品により注力しているが、NAS市場からも完全に撤退するわけではない。同社はLAN接続されているコンピュータとSANとの接続を可能にする「NAS 300G」を今後も継続して販売する。
IBM以外でNAS製品を販売する主な企業としては、Dell、Snap Applianceがある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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