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クリエイティブ・コモンズ---知のイノベーションを守るために - (page 4)

かみむら けいすけ2003年07月18日 08時00分
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CCPLの意味

 著作者は、コンテンツを公開するときに、「帰属表示」、「非商用利用」、「改変の禁止」、「共有条件の継承」のそれぞれの条件について「課す」か「課さない」かを選択することができる。四つの条件の組み合わせを、4ビットの値と考えれば、16通りの組み合わせがあることになるが、そのうち「共有条件の継承」は、改変が許可される場合だけに関係する。また、どの条件も設定されない(帰属表示の義務も課さない)状態のコンテンツは、いわゆるパブリック・ドメインに置かれたのと同じになるため、この条件の組み合わせのためのCCPLは提供されない。結局、クリエイティブ・コモンズが提供するライセンスとしては11種類が残る。

 CCPLの四つの条件をまとめたのが次の表だ。

帰属 商用 改変 継承 対応するロゴ
必要 許可 許可 不要
不要 禁止 許可 不要
必要 禁止 許可 不要
不要 許可 禁止 不要
必要 許可 禁止 不要
不要 禁止 禁止 不要
必要 禁止 禁止 不要
不要 許可 禁止 必要※
必要 許可 禁止 必要※
不要 禁止 禁止 必要※
必要 禁止 禁止 必要※
不要 許可 許可 必要
必要 許可 許可 必要
不要 禁止 許可 必要
必要 禁止 許可 必要
不要 許可 許可 不要※※
共有条件の継承は、改変したコンテンツ(派生的作品)を公開するときに課される条件なので、改変が認められていないこの四つの組み合わせは存在しない。
※※この条件は、パブリック・ドメインに相当する(該当するCCPLはない)。

 このように、CCPLには何通りもの組み合わせがあって非常に複雑に思えるが、すべての組み合わせを通して言えることが一つある。それは、CCPLの下で公開されたコンテンツは、オリジナルと同じ状態で、無償で提供するのであれば、自分のホームページなどで自由に利用することができる(つまり複製、頒布、展示・実演ができる)ということだ。ライセンスの条件によっては、原著作者の帰属表示が必要となるが、そこだけ気をつけておけばまず問題ないだろう。

 また、CCPLは、利用者がもつフェア・ユース(公正な利用)の権利を上書きするものではない。だから、CCPLは、コンテンツの私的な複製を作成するといった行為にも影響しない。

 クリエイティブ・コモンズの道具の一つであるCCPLは、利用者がコンテンツを使うことを妨げるためのものではない。むしろその反対に、コンテンツが他の人に使われ、共有されることを前提とした上で、使われ方についての著作者からの希望を、コンテンツの利用者に対して宣言するためのものだ。だから、「自分のコンテンツは、いろんな人に見て欲しいけれど、コピーされたり、二次利用はされたくない」と考える人には残念ながらCCPLは向いていない。そういう人は、著作権管理団体に登録したり、法律事務所に相談したほうがよいだろう。


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