米Hewlett-Packard(HP)は米国時間7月7日、500ドルを切るパソコンセット製品を発表した。
セット製品は、デスクトップパソコンのCompaq Presario S4000V(449ドル)と17インチCRTモニターのCompaq CV7500 (129ドル)、カラーインクジェット式プリンターのHP Deskjet 3420(69ドル)で構成する。リベート後の価格は497ドル。
S4000Vは、動作周波数2.2GHzの米Intel製Celeronプロセッサ、128MBの主記憶、40GBのハードディスク、CD-ROMドライブ、スピーカー、フロッピー・ディスク・ドライブを搭載する。ウェブサイトまたは電話でHPに注文するか、全米の小売店で購入できる。
HPは、市場シェアを拡大し、米Dell Computerに対抗するために、多数の廉価なパソコンを提供している。同社は先頃、349ドルの消費者向けデスクトップパソコンを発表したばかりだ。DellとHPは過去数四半期にわたって、世界パソコン市場で出荷台数ベースの首位の座を争ってきた。価格に敏感な消費者にアピールするDellに負けじと、HPは米Compaq Computerとの合併以来、製品の価格引下げを実施してきた。HPは2002年第4四半期にパソコン出荷台数でDellを抜いたが、2003年第1四半期にはDellがトップの座を奪還した。
Dellのオンライン販売サイトでは、HP Presario 4000Vと同等のシステム構成にしたDimension 2350が519ドル。これに最も廉価な89ドルのインクジェット式プリンター、A920を組み合わせると、HPより約110ドル高い608ドルとなる。ただしDellは、部品の無料アップグレードや無料配送などのサービスを複数組み合わせることが多い。たとえば現在は、17インチのCRTモニターから15インチのフラットパネル型モニターへのアップグレード、また128MBの主記憶を256MBに増設するといったサービスを無料で提供中だ。
低価格のセット製品を発表したとはいえ、HPにとって競争が激しいことに変わりはない。たとえば、小売店の米Best Buyは今週、米eMachines製デスクトップパソコンのセット製品を449ドル(リベート後の価格)で提供している。しかし、HPのセット製品は無料配送サービスのため、HPに軍配が上がるだろう。同社の無料配送サービスの期日は7月29日。
なお、2003年第2四半期のパソコン出荷台数は、今月末に速報が発表となる予定で、結果が注目される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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