米Dell Computerがワイヤレス技術に相当な力を入れている。
テキサス州ラウンドロックに本社を置く同社は米国時間26日、Dell製ノートPCを所有するユーザーが事前登録することで、T-Mobileのホットスポットにアクセスできるようにするとの提携を発表した。ホットスポットとは、インターネット接続用のWi-Fi(802.11)ワイヤレスネットワークが用意された公共の場所のことで、現在T-Mobileでは全米数千カ所でこのサービスを展開している。
今回の提携により、DellのノートPCユーザーは、クレジットカード情報の入力なしに、ユーザー名とパスワードを入力するだけで、T-Mobileのホットスポットに素早くアクセスできるようになる。
一方、DellではAxim PDA(個人情報端末)へのWi-Fi搭載計画も進めており、同デバイスで802.11ワイヤレスネットワークへもアクセスできるようにする。
この製品開発で、T-MobileやAT&T Wirelessとの提携と併せ、ビジネスユーザーおよび一般ユーザーが、ほとんど場所を選ばずに、電子メールを送受信できたり、Webを閲覧できるようにするとのDellのビジョンがさらに一歩実現に近付く。
Dellは米国時間24日、AT&T Wirelessの携帯電話網を使って、同ネットワーク内のどこからでも自社製品のユーザーがネットにアクセスできるようにするための提携を、AT&Tとの間で発表している。GPRS(General Packet Radio Service)を利用するこのワイヤレス通信プログラムは、標準的56Kモデムに相当するデータ転送速度を実現する。
Dell製ノートPCのユーザーは、空港、書店チェーンBorders、Starbucksなど、T-mobileが全米に持つ約2600カ所のホットスポットを利用する際にはT-Mobileサービスを利用する一方で、移動中にはAT&T Wirelessに切り替えて、ネットにアクセスできるようになる。
Dellでは、自社のノートブックとAxim PDAの全機種に、徐々にワイヤレス機能を搭載していく計画で、ハンドヘルド機への対応は、今年末に登場のAximへの802.11bチップ内蔵から始まる。
同社は2004年中に802.11g対応製品を投入し、Aximのワイヤレス機能を強化する見込み。さらに、PDAと携帯電話の両方の特徴を兼ね備え、GPRS、CDMA(Code Division Multiple Access)、GSM(Global System for Mobile Communications)の3種類の異なる無線ネットワーク標準に対応するハイブリッドAximの開発も考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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