米Dell Computer社長のKevin Rollinsは米国時間4月30日、ワイヤレス市場に積極的に進出する構えであることを明らかにした。ワイヤレス市場への進出は、今後数年間で年間売上高を600億ドルに増大させるという目標達成の一環だ。現在、同社の年間売上高は約350億ドルにのぼる。
Dellはさまざまなワイヤレス機器メーカーと提携し、販売製品の品揃えを拡大する。同社は、米Good Technologyのハンドヘルド機器を再販する計画を4月29日に発表している。PDAのほか、ノートパソコンの販売製品も増やす意向だが、目下のところ携帯電話市場に進出する予定はない。なぜなら、「携帯電話市場では、電話会社が利益の大半をさらってしまうからだ」(Rollins)。
ワイヤレス以外の分野では、サーバやストレージシステム、パソコンに引き続き注力する。製品価格を昨年よりも引き下げ、既存のライバル企業に猛攻撃をかける。Rollinsによると、パソコン需要が軟化しているにもかかわらず、Dellは市場シェアを拡大し続けている。同社は第1四半期に、米Hewlett-Packard(HP)から世界パソコン市場の首位の座を奪還した。
さらに、2ウェイや4ウェイのサーバなど、現在成長中の分野に積極的に取り組む。今年は米IntelのItaniumを搭載したサーバを発表する予定で、米Advanced Micro DevicesのOpteronプロセッサの評価も引き続き行なっているという。ブレードサーバや8基以上のプロセッサ搭載サーバは、高価格だが出荷台数が少ないため、販売に力を入れていない。
この方針はサービス分野でも同様で、複雑なコンサルティングサービスは避け、ヘルプデスクや資産管理などのサービスに注力する。パソコンサービスでは、海外スタッフによる低コストの低価格サービスを戦略の一部に据える。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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