営業支援用アプリケーションをオンラインで提供しているSalesforce.comは23日(米国時間)、文書管理などの新機能を追加した新バージョンをリリースする。
S3と呼ばれる新バージョンでは、契約書やマーケティング資料といったビジネス文書の保管・共有システムなど、いくつかの新機能が追加されている、とSalesforce.com最高経営責任者(CEO)Marc Benioffは述べている。
Benioffの話では、S3は同社が今月スタートしたプログラム、Sforceが利用できる設計にもなっているという。Sforceは、開発者が既存のアプリケーションをカスタマイズしたり、米Microsoftや米Sun Microsystems、米Borland、米BEA Systemsのツールを使って、新たなオンラインアプリケーションを構築できるというもの。
Benioffは、Salesforce.comがS3発売に合わせて、米Dell Computerと提供契約を結んだと述べている。この契約により、Dellは同社の小規模企業向けソリューションのウェブサイトでSalesforce.comの製品を販売し、Salesforce.comはS3プログラムをDellのサーバ上で稼動可能にする。Salesforce.comではすでに、Pricewaterhouse Coopersなど複数の企業と小売契約を結んでいる。
Salesforce.comは、異なるビジネスシステム間での同社ソフトウェアによるデータ交換をより簡単にするため、Tibco Softwareと提携を結んだことを23日に発表する予定だ。両社はSalesforce.com Integration Serverという名の新製品を共同で販売する。Salesforce.com Integration Serverは、米Siebelや独SAP、米Oracle、米PeopleSoftのアプリケーションや米IBMのLotus NotesとSalesforce.comとをリンクするソフトウェアで、9月に発売される予定。
Benioffによると、今回の新製品と新たに結ばれた提携の狙いは、インターネットを介した同社のソフトウェア提供モデルを、より幅広い企業の好みに合うようにすることだという。「わが社は、もっと主流の(ソフトウェア)プロバイダになりたい。アプリケーション・サービス・プロバイダモデルへの反対理由の対処に取り組んでいきたいと考えている」(Benioff)
Salesforce.comは、CRMソフトウェア市場でSiebelやSAP、PeopleSoft、Epiphanyなどと競合している。CRMソフトウェアとは、顧客アカウント管理や売上予測のための一連のソフトウェアを指す。Salesforce.comのシステムが大半の競合製品と異なるのは、顧客にインターネット経由でソフトウェアを提供している点。同社は顧客から月額料金を徴収し、自社コンピュータでソフトウェアの管理や保守を行なっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」