販売効率化ソフトウェアをオンラインで提供しているSalesforce.comは3日(米国時間)、ソフトウェア開発者がビジネスアプリケーションをカスタマイズしたり、新たなオンラインシステムを構築できるようにする、新プログラムを開始した。
既報の通り、sforceと呼ばれるこの計画は、プログラマがパソコンやPDAなどの携帯機器用に企業向けアプリケーションをカスタマイズできるよう、オンラインアプリケーション開発ユーティリティを提供するもの。開発者は、sforceと、MicrosoftやBorland、Sun Microsystemsなどの既存の開発ツールとを使って、Salesforceアプリケーションに保存されたデータを、新規および既存のビジネスアプリケーションに統合することができる。
Salesforce.comは当面、人気のソフトウェア開発ツールで使えるサービスやアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を提供してサポート業務を行い、プログラマが、Salesforceアプリケーションと結びついたオンラインプログラムを新規開発できるようにする。これらのサービスは、大企業内部のアプリケーション開発者をターゲットとしている。
同社では、ゆくゆくは他のビジネスソフトウェアメーカーにも、顧客へのアプリケーション提供に同社のホスティングサービスを利用させたい考えだ。
ビジネス向けアプリケーション市場で、Microsoftをはじめ、Siebel Systems、SAP、PeopleSoftなどと競合するSalesforce.comは、企業の営業担当者が顧客のアカウントを追跡し、販売予測を立てるためのシステムを開発している。Salesforce.comのシステムが大半の競合製品と異なるのは、顧客にインターネット経由でソフトウェアを提供している点。同社は顧客から月額料金を徴収し、自社コンピュータでソフトウェアの管理や保守を行なっている。
Salesforce.comは3日の発表で、sforce Webサービス計画の規模を広げたことを明らかにした。同社は、プログラマが、Salesforceがサポートしている複数のメーカーのソフトウェアを使ってアプリケーションを構築できるよう、ツールメーカーと大規模な提携を結んだと述べている。
この提携により開発者は、SunのSun ONE StudioツールやMicrosoftのVisual Studio .Net、BorlandのJBuilder、BEA SystemsのWebLogic Workshopが利用できるようになる。Salesforceによると、sforceによって、これらのプログラム開発ツールから認証やデータ管理、文書管理、テキスト検索などのサービスにアクセス可能になるという。
また同社では、AvantGo、Blue Martini、Business Objects、Cape Clearなどソフトウェアメーカー25社が、Webサービスベースのアプリケーション構築にsforceを利用する契約を結んだと発表した。
Salesforce.comでは、アプリケーションの統合と開発の高速化を図るため、拡張マークアップ言語(XML)やWebサービス記述言語(WSDL)、Simple Object Access Protocol(SOAP)などのWebサービス開発技術や標準を採用している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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