米Microsoftは、次期バージョンのインスタントメッセージングサービスについて沈黙を守り続けているが、CNET News.comが入手した社内メモによると、同アプリケーションの「限定」ベータは、既に200万件のダウンロードを記録している。
MSN Messengerのバージョン6に関する詳細は、Microsoftが同ソフトウェアのイメージおよび機能の一覧を、自社のウェブサイトで公開した数カ月前に明らかになっている。このバージョン6では、ウェブカム、リアルタイムゲーム、音声チャット、カスタマイズ可能な「顔文字」などの新機能が、メッセージウインドウのなかに盛り込まれる。
MSNのコミュニケーション事業部副社長、Blake Irvingによるこのメモには、同ソフトウェアのプライベートテストが、これまでのところ非常に順調に進んでいると記されている。Irvingは「一度使えば病みつきになる」としており、自分の14才の義妹もこのアプリケーションにびっくりしていたベータテスターの1人だと述べ、同製品にはウイルスのように口伝えに広まっていく魅力がある点を強調した。
「同バージョンには、世界中のコンシューマーが、前代未聞の熱い期待を寄せている」(Irving)
Microsoftの関係者は、このメモに関するコメントを控えており、バージョン6の公開テスト版のリリーススケジュールについても明らかにしていない。
インスタントメッセージングは、Microsoftの重要な構想になってきており、無償ダウンロード可能なMSN Messengerは、競合するAmerica OnlineやYahooのサービスを、人気の面で大きく引き離している。リアルタイムでのテキストのやりとりがIMの基本機能だが、各社はIMソフトウェアにビデオや音声チャット、画像表示機能、PCと携帯電話間でのメッセージ交換、カスタマイズ可能なスキン、装飾目的のビジュアル要素など、各種の機能を追加している。
MicrosoftのIMへの入れ込みは、「スマイリー」アイコンだけでは終わらない。同社のWindows XPオペレーティングシステムにも、「Windows Messenger」という独自のIMクライアントが搭載されており、同社ではこれに対応するサーバソフトを独立した製品として、企業向けに販売する計画である。このOffice Real Time Communications Server 2003は、まず企業の基準を満たすセキュリティ機能を搭載した、扱いやすいエンタープライズクラスのIMサービスとして販売される。さらに、今後投入していくバージョンではIP電話やビデオ会議の機能をIM製品に搭載し、IPベースのリアルタイムコミュニケーションネットワークを実現する。
Microsoftには企業向けにセキュリティ機能を搭載したバージョンのMSN Messengerもあるが、MSNとWindows messengersはそれぞれ独立した製品で、互換性はない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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