IMの「スキン」に課金:AOLの皮算用はいかに?

 米America Online(AOL)は、同社のインスタントメッセージング(IM)ソフトAOL Instant Messenger(AIM)のなかの、AIM Expressionsと呼ばれる機能で使用する装飾用グラフィックス(スキン) の有料ダウンロードサービスを開始したと正式に認めた。

 AOL広報担当Derrick Mainsが述べたところによると、サービスの料金は月額1ドル95セント、年間一括申し込みの場合は9ドル95セントという。AIMのユーザーは、このAIM Expressions機能を使うことにより、メンバーリストやチャット用ウィンドウを、人気映画やロックバンドなどのグラフィックを用いて自分の好みの外観に変更することができる。

 オンライン広告収入の激減に加え、加入者数も伸び悩むなか、AOLは新たな収益源の開拓を模索しており、今回の有料サービスもその一環と見られる。

 同社幹部は有料サービスを経営の黒字転換策の1つと位置付け、月額23ドル90セントの標準のダイヤルアップ接続サービスに加え、月額5ドル95セントのボイスメールサービスの提供も開始した。

 ただ、IMアプリケーションを有料で提供することが吉と出るか凶と出るかは全くの未知数だ。これまでAOLをはじめ、MicrosoftのMSN部門や Yahooなどの大手インターネット企業は、加入者が競合他社に流出することを恐れ、IMサービスや付随するサービスの有料化を避けてきた。

 Yahooが2001年に発表した「IMVironments」もAIM Expressionsと同様に、IMウィンドウにアニメの背景画像を表示する機能で、Yahooはこの機能を映画会社や音楽レーベルなどに販売している。これらの企業は、この機能を使って独自のイメージや製品を製作し、高い利用率を誇るYahooのIMサービス「Yahoo!Messenger」にこれを組み込むことで、新作や製品の宣伝を行うことができる。

 AIM Expressionsの有料サービスの加入者は、無制限にグラフィックスキンのダウンロードが可能。このサービスはあくまで非会員向けサービスで、同社のインターネット接続サービスの加入者は無料で利用できる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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