2つの小さなソフトウェア会社が、新たなコンテンツ開発アプローチを採ることで、それぞれFlashとPDFという2大標準技術の普及を目指している。
カリフォルニア州サンディエゴに本社を置くEHelpは9日(米国時間)、RoboPDFの新バージョン投入を発表した。これは普通の企業ユーザーや消費者でも、ドキュメントを素早くPDF(Adobe Systemsが開発した電子出版用フォーマット)に変換できるようにするアプリケーション。
一方、サーバ関連ソフトウェアを開発する新興企業のLaszlo Systemsでも、開発者が操作の複雑なFlashコンテンツ開発ツールの使い方を学ばなくても、MacromediaのFlashアニメーションフォーマットをベースにしたWebコンテンツを制作できるようにする、同社で初めての製品を同日発表した。
Flash制作のショートカット?
Laszloの製品は、Macromediaが開発して、すでに広く普及しているアニメーションフォーマットのFlashに対応している。Flashは現在、視覚的に優れ、操作の容易なWebページをデザインするための汎用ツールへと徐々に変貌を遂げつつある。
同社が発表したLaszlo Presentation Serverは、開発者がJavaScriptなどの一般的なプログラミング言語を使って、Webアプリケーションを開発できるようにすることを目指しており、このコードを瞬時にFlashフォーマットに変換してくれる。
その結果、デベロッパーはMacromediaが販売する開発ツールセットの複雑な操作を学ばなくても、FlashベースのWebページ--クリックのたびにページを更新しなくても済んだり、ビデオコンテンツとのシームレスな統合が実現するという利点がある--を制作できるようになる。
Laszlo Presentation Serverには、無償のDevelopers Edition、同ソフトウェアを運用するサーバCPU1台あたりの価格が4500ドルとなるEnterprise Edition、そして価格が一律1000ドルとなる低作業負荷向けのExpress Editionという3種類がある。
一方、EHelpのプロダクトマネジャー、R.J Jacquez氏によると、同社ではとくに技術に詳しくない一般社員でも、容易にドキュメントをPDFファイルに変換できるようにする、シンプルなツールに対するニーズを見いだしたのだという。変換されたファイルは電子メールでの送受信時にコンパクトに収まり、無償版のAdobe Readerソフトウェアがインストールされていれば、どのようなデバイスでも開ける。EHelpによると、RoboPDF 3.0ではユーザーが対象のファイルを右クリックするだけで、これをPDFに変換でき、MicrosoftのOutlookと統合された電子メールツールも搭載されているという。
RoboPDFの個人向けバージョンの価格は49ドルで、1000ライセンス単位で購入するとライセンス単価は4ドルまで下がる。EHelpはコンシューマー向けに家庭用バージョンの無償提供も行う。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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