デル、「検索型キーワード広告でコスト効率をアップ」

永井美智子(CNET Japan編集部)2003年06月06日 19時24分

 オーバーチュアは6月6日、同社の検索キーワード型広告である「スポンサードサーチ」に関するセミナーを開催し、デルコンピュータ オンラインビジネス部オンラインビジネスプロデューサーの菊永満氏がスポンサードサーチを利用した同社のWebマーケティングについて講演した。

 菊永氏はまず、デルがスポンサードサーチの採用を決めた経緯を説明した。米国本社で同サービスを利用した広告がすでに効果を上げていたことが1つの理由だが、もう1つ、同社のアフェリエイトパートナーが実際に効果を上げていたことが大きな理由だという。それまで週100台ほど販売していたパートナーが倍近くに売上を伸ばしたのを見て、「パートナーの方には申し訳ないが、デルに関連するキーワードをこちらでも登録させてもらった」(菊永氏)。実際、スポンサードサーチの導入によって全体の販売台数も伸びたという。

 現在デルが特に力を入れている検索キーワードはパソコンの周辺機器だ。菊永氏は同社の社名が「デルコンピュータ」から「デル」へと変わることについて触れ、「これはデルがパソコン以外のものも売っていることを示すもの。具体的にはパソコンの周辺機器の拡販を目指している」と説明する。しかし、デルはパソコンメーカーのイメージが強く、周辺機器も販売していることはあまり知られていない。そこで、費用対効果の高いスポンサードサーチに力を入れているのだそうだ。

 実際、周辺機器に関するキーワードを登録したところ、デルの周辺機器サイトのクリック数が急増したという。「数にして1万クリック以上アクセスが伸びた。周辺機器のクリック数がこんなに上がったのは初めて」(菊永氏)と、その効果を強調した。

Eメールに次ぐ高いコスト効率

 また、菊永氏はスポンサードサーチの利点について、登録するキーワードを選定する際にオーバーチュアからの助言が得られる点を挙げた。「周辺機器は関連するキーワードが膨大にある。登録キーワードの調整をオーバーチュアに手伝ってもらえるので、自社の人手をあまりかけずに効果的な広告ができる」(菊永氏)。グーグルも「アドワーズ」という広告型検索サービスを提供しているが、菊永氏は「スポンサードサーチのほうが自社の手間がかからないので、まずスポンサードサーチでキーワードに対する反応を見て、反応が良いものは他社のサービスにも広げていく」という方針を明らかにした。

 同社では現在スポンサードサーチに対して月間数百万円をかけているという。しかし1台あたりの費用は、菊永氏は「ここだけの話」としながら、1万円以下であることを明らかにした。広告費のコスト効率は、「効率のいい順番で言うとEメール、スポンサードサーチ、アフェリエイトプログラムという順番」(菊永氏)として、このコスト効率がデルにとって最大の魅力であると話した。

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