アプリヤは12月15日に開催したイベント「I love iPhone × Apps Vol.11」にて2010年を総括し、AppStoreのトレンドデータを発表した。2009年と2010年を比較したもので、対象期間は2009年データが2009年1月1日〜12月31日、2010年は1月1日〜12月14日。
対象は日本のAppStoreで、ダウンロードランキング100位以内に長く滞在したアプリケーションのトップ25タイトル(有料/無料)。
人気カテゴリの推移を見ると、無料、有料ともにソーシャルネットワーキングに人気が集まっている。アプリヤの新城健一氏は、「Twitterの影響が大きい」と分析する。無料アプリの人気ジャンル数を見ると変化があったという。2009年、2010年ともにゲームがトップなのは同じだが、2010年はソーシャルネットワーキング、ライフスタイルのアプリが伸びた。
有料の人気カテゴリを見ると、2009年は9ジャンルだったが、2010年は11ジャンルに拡大した。トップは無料と同様にゲームだが、2009年にはなかったソーシャルネットワーキング、ナビゲーション、ファイナンス、エデュケーションといったアプリが目立った。
アプリの価格と、ランキングの滞在日数を見ると、2009年にランクインした最高金額のアプリは2500円で、2010年は1200円へと下がった。平均価格も437円から379円へと下がっている。平均滞在日数は、262日(2009年)から252日(2010年)へと短くなった。
また、価格変更をしたアプリは2009年に比べて2010年は減少した。115円→700円、1500円→2500円といったように大きな変動が目立った2009年に対し、2010年は比較的落ち着いており、価格差の大きなところでも115円→600円と安定化傾向にあるとした。
2年連続でランクインした無料アプリは11タイトル。2年連続でナンバーワンを保持したのは「乗り換え案内」だ。このほかに目立ったものとして、10位から3位へと大躍進した「電話帳かんたんコピー」、7位から4位になった「Skype」があり、Skypeは今後さらに伸びていくのではないかとした。
有料アプリは大きく変動しており、2年連続でランクインしたのは3つのみ。中でもゲーム「つみネコ」(115円)が圧倒的に強いという。「アプリに参入してから2年以上に渡ってほぼずっとランキングの中におり、『影の成功者』と僕らは呼んでいる」(新城氏)。「i文庫」(115円〜450円)は、ランキングから消えたときに、115円に価格を下げたことがあるものの、「復活してからずっと450円で推移している成功事例」だ。3つめが「TETRIS」(115円〜600円)で、価格の変動が激しいのが特長だ。今年はTwitterの影響力が高まっているという。
上下変動のTETRISとツイートの関連性を調べたところ、ツイートの数と売上げがピッタリと連動していたという。調べたツイートは、アプリがダウンロードできるリンクが貼られたもの。「今後、ツイートと販売の関連性をきちんと見ていくことがポイント」と新城氏は言う。
メディア別に見ていくと、「圧倒的にどこのブログが強いということはない」という。それを踏まえ、「ユーザーに強く刺さるようなメディアは何かを個別(アプリ別)に探していく必要がある。メディアを見つけ、どういうPRを考えていけばいいか、またどうツイートし、どう売上げにつなげるかを考えなければいけない時代」と語った。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」