Microsoftが再びウェブに本腰を入れて取り組むかどうか疑わしく思っていた人々にとって、その疑いを捨てるときがやって来た。
Microsoftは米国時間3月16日、ラスベガスで開催の同社のMIXカンファレンスにおいて、プログラマー、ウェブ開発者、そして世界中に、同社のウェブブラウザで実現されることの一端を披露した。具体的には、同社が「Internet Explorer(IE)9 Platform Preview」と呼ぶものをリリースした。このプロトタイプは、ブラウザが現在あるウェブを扱う方法を改善するとともに、同じ程度に重要なことだが、登場し始めている新しいウェブ技術のサポートを追加するための、同社の取り組みを紹介するために作られたものだ。
この新しいソフトウェアは、まだ「戻る」ボタンもないほど荒削りの骨組みにすぎない。だが、IE担当ゼネラルマネージャーで、MIXでこのプロジェクトについて説明したDean Hachamovitch氏は、同プロジェクトでは「少し」アップデートされたプレビュー版を8週間ごとに公開する予定で、ベータ版、リリース候補版、そして最終的に完全な製品版のIE9へと進んでゆくと語る。
同氏によれば、この新しいバージョンは、プラグイン不要のビデオなど新しいウェブ標準をサポートし、最新のコンピューティングハードウェアを利用してグラフィックス、テキスト、JavaScriptの性能を改善し、プロトタイプソフトウェアを使用した人たちからのフィードバックを収集して対応する新しい取り組みを採用しているという。
IE9のリリースは何カ月も先のことだが、既にブラウザ市場を変える可能性を秘めている。多くの新しいライバルとの競争を再燃させるだけでなく、こうしたライバルのいくつかが熱心に推進しているクラウドコンピューティング時代の先駆けとなるのに役立つかもしれない。その時代には、ウェブは静的なドキュメントやウェブサイトのための基盤から、インタラクティブなプログラムのための基盤へと姿を変える。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス