ニューヨーク州ニスカユナ発--電力網を近代化し、より効率的で信頼性の高いスマートグリッドとすることは、多くの社会的利益をもたらすだろう。ただし、消費者に受け入れられればの話だが。
General Electric(GE)は米国時間7月14日、当地の同社研究所で、電力業界の幹部によるシンポジウムを開催し、2010年に発売を予定している、スマートメータと通信して電気をより安い料金で活用できる家電製品を発表した。
GEはまた「Home Energy Manager」も発表した。このデバイスによって、消費者は電力消費量をより詳細に把握し、家電製品の設定をプログラムすることができる。例えば、電力会社がスマートメータを介してピーク時価格適用中の信号を送ると、衣類乾燥機が「節約」モードに切り替わる、といった設定が可能だ。
こうしたタイプの製品は、消費者にとって追加の支払いをそれほど多くせずに光熱費を節約する助けになると見込まれている。GEは、同社の「需要反応(demand-response:DR)」家電製品のコストは10ドル程度高くなると予想している。
しかし業界幹部は、電力表示機器やネットワーク対応家電製品などの製品に消費者が魅力を感じるかどうか、いまだ疑問を抱いている。また、スマートグリッドテクノロジがあまり受け入れられなければ、電力網効率の向上による利益を損ねることにもなりかねない。
Florida Power & Light Companyのメータサービス部門シニアディレクターのBryan Olnick氏は「スマートグリッドの概念に適合する優れたテクノロジはたくさんあるが、明らかに大きくなっている課題は、今だけでなく、将来にわたって消費者に受け入れられることだ」と言う。マイアミ市は、スマートメータを全市に設置するための政府奨励金を得ようとしている。
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