Microsoftは「Windows 7」で、このOSをネットブック上で稼働させるための技術的作業を行ったが、低価格のノートPCであるネットブックは今なおMicrosoftのビジネスのやり方に課題を突きつけている。
低迷するPC市場において唯一急成長している分野として、ネットブックは明らかにMicrosoftが無視することができない製品カテゴリだ。と同時に、たった200〜300ドルで販売されるコンピュータは、MicrosoftがこれまでにWindowsのコピーで手にしてきたような売り上げを得る機会とはならない。
Microsoftは、Windows 7がネットブックを「食物連鎖」の上位に押し上げる機会をもたらし、いずれはネットブックのようなデバイスと従来のノートPCとの違いが完全になくなることを期待している。
MicrosoftのWindows部門のディレクターであるDon Paterson氏は「われわれはネットブックを小型のノートPCととらえている。ネットブックの周囲に存在している区別は、ある程度、業界側の意向がつくり出したものだ」と語る。
最低価格のネットブックに搭載されているLinuxに対抗するため、MicrosoftはWindows 7の低価格版となる「Windows 7 Starter」を提供する予定だが、最終的にはコンシューマーやPCメーカーがより多くの金額を支払って、タッチスクリーンや「Media Center」インターフェースなどをサポートする「Windows Vista」の「Home Premium」バージョンを利用することを期待している。
「われわれは、ネットブックを前進させるスイートスポットはHome Premiumになるという考えを中核に据えている。業界各社をこのバージョンの下に集めることを目指している」(Paterson氏)
しかしアナリストは、これは難しい提案になるかもしれないと言う。重要なのは、コンシューマーは本当にネットブックでもっといろいろなことをやりたいのか、それとも基本的なウェブブラウジングと電子メールが行えるマシンをできるだけ安く買いたいだけなのかという問題だ。
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