Windows 7とネットブックの関係--課題は価格と機能のバランス - (page 3)

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年03月17日 07時30分

 だがCherry氏は、コンシューマーが本当に望んでいるのはできるだけ安価なPCだと考えている。MicrosoftがWindows 7の最上位バージョンをネットブック上で稼働させられるという事実だけでは市場は保証されない。

 「Microsoftがそれをネットブック上で稼働させることができるとしても、おそらく部品表の経済的な側面のために、Microsoftがその1つ1つで実現できることが制限されるだろう」(Cherry氏)

 しかし、証券会社Collins StewartのアナリストSandeep Aggarwal氏は、多くの人がネットブックにおけるWindows 7の機会を過小評価していると考えている。Aggarwal氏は米国時間2009年3月の調査ノートで、MicrosoftはノートPC上で稼働する製品を幅広くそろえることによって、2010年はノートPC分野において6億8000万ドルもの売上増を見込めるとしている。

 Aggarwal氏の試算では、MicrosoftはWindows 7以前、ネットブック向けに販売されたWindows XPで1コピー当たり23ドルを得ていた。Windows 7の1コピー当たりの売り上げは、Home Premiumでは58ドルにもなり、Windows 7 Starterでは25ドル前後になると見積もっている。Aggarwal氏は、成熟市場においてネットブックの5分の4は、この比較的高価格のバージョンで出荷され、一方Starter Editionを搭載するのは20%にすぎないと計算している。

 新興市場ではMicrosoftは「Home Basic」オプションも用意する予定で、Aggarwal氏は、これが売り上げの大半を占めることになると予想している。だがAggarwal氏は、それでもWindows 7 Home Basicの1コピー当たりの売り上げは、ネットブック向けのWindows XPに比べて17ドル高くなると見ている。

 機能をさらに追加することによって結局、コンシューマーはより良いエクスペリエンスを得ることになり、コンピュータメーカーは誰が一番安い価格を提供できるかという点でのみ競争することを避けられる、とPaterson氏は言う。

 「これを最低価格に引き下げよう、と言うことで業界にとってどんな利点があるというのか。われわれがWindows 7によって可能にしているのは、平均小売価格をより高く維持しようとする能力だ。このことは、誰が最初に199ドルに到達することができるかということに関係している必要はない」(Paterson氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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