宅配DVD、CD、コミックレンタルの「TSUTAYA DISCAS」、電子書籍販売の「TSUTAYA.com eBOOKs」、映像配信事業「TSUTAYA TV」などのネット事業を包括するTSUTAYA.com。TSUTAYAが運営するSNSとは別に、ネットサービス用のFacebookページに力を入れて展開をしている。同社のSNS事業の戦略を、編成・マーケティングユニットの多田大介氏と佐々木和代氏に伺った。
多田:TSUTAYA.comとしては、2011年11月にFacebookページを立ちあげました。当時社内でもFacebookをどう使っていくのか見定まらない段階だったのですが、やってみなければ何も始まらないということで、スタートに踏み切りました。
当初はユーザーが参加しやすいコンテンツを、と考え、投票企画などを実施していましたね。CCCグループでは「Tポイント」のFacebookページを2011年初頭に立ち上げていて、震災後にはすぐにTポイント募金や復興支援日記などに取り組んだことで、Facebookユーザーにご支持いただき「いいね!」数が増えていきました。
そういった取り組みの中で、社会貢献だったり読み物的なコンテンツだったり、Facebookユーザーから共感が得られるコンテンツがなければ、支持が得られないというのがわかってきました。
多田:TSUTAYA.comのFacebookページではエンタメ情報の交通量を増やす基盤作りを今は優先的に行っています。もちろん、ファン数も増やしたいですが、店舗やネットの垣根なくTSUTAYAのエンタメ情報のサービスハブ的存在としてFacebookページを運営している感じですね。
TSUTAYA店舗のFacebookでは店側の取り組みを重点を置いていますが、TSUTAYA.comでは映画の作品紹介をメインにしています。時事ニュースに合わせて映画、音楽、ドラマ、書籍と幅広く作品を紹介しているので、そのあたりは店舗と同様ですね。実際の投稿内容は商品部のマーチャンダイザーにヒアリングして選択し、私が投稿しています。
多田:TSUTAYA.comでは、FacebookとGoogle+の2つを運用しています。内容は同様です。弊社のネット事業の中にはネット通販、ネット宅配レンタル、映像配信、電子書籍、音楽配信、SNSゲームといった6つの事業があるのですが、その中で映画好きな人、音楽の情報を求める人はそれぞれ異なります。
そう考えるとFacebookもTwitterも音楽、映画、本、コミック、ゲームのような形で分けるのが理想ですが、Twitterは、映画は好きだけど音楽はそれほど興味がないという人にとっては情報が多すぎて、ユーザーが欲している情報が埋もれてしまう可能性があるのではと考えています。私たちの部署は各事業を横串で統括する部門ですので、FacebookやGoogle+の方が向いていると考えました。またFacebookは実名制ですから、ユーザーの方とよりコミュニケーション力が強まると感じています。
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