多くの社会人が作成する日報、週報、そして月報。この作業を煩わしいと思っている方も多いことと思います。これらの定期報告を、上司のための資料だと思うと非常に煩わしいものになります。私も、会社員時代にそう感じている頃がありました。
この資料は、自分の状況を把握し、そして、やるべき事を申告する資料だと位置づけることができれば、煩わしさが軽減するものです。
一方、報告を受ける上司にとっても、そのような資料であることが望ましいと言えます。
例えば、売上が目標を下回っているときに、その原因分析と売り上げを向上するための施策が書いてある報告書が提出されれば、上司は、「わかった」の一言で済むのではないでしょうか。
自分のための資料であると位置づけた場合においても、多くの時間をかけて作成するようなものでもありません。特に、定量部分は、できるだけ簡単に作成するべきものです。そのためには、Excelを上手に使う必要があります。
これから4回で、Excel 2010(Windows版)を使って効率的に週報を作成する方法をお伝えしていきます。簡単に手間をかけずに作成する方法をお伝えしますので、どうぞ、お付き合いください。そして、今回の全4回では、Excelが得意ではない方でも週報を簡単に作成できる内容にするつもりです。よろしくお願いします。
また、「社会人のためのやり直しExcel講座」シリーズでは、実践のExcel使用方法をテーマに続けていく予定です。そして、そのテーマは皆様のご要望にお応えしていこうと考えています。そういったことで、テーマを募集いたします。是非、日ごろの疑問を解決していただければと思います。応募方法はこちらをご覧ください。
さて、さっそく週報の作り方ですが、週報に限らず報告書には必要要件があります。報告書タイトル、報告日、報告者、報告対象期間、そして、実績(数値、グラフ)、実績に対する考察、よい結果を得るための対応策などです。
今回の週報作成では、実績(数値、グラフ)、実績に対する考察(先週の振返り)、よい結果を得るための対応策(今週の行動)の作成方法をお伝えします。
それでは、練習用のファイルをダウンロードしていただき、以下のStepに沿って操作してみてください。
Excelを開くと“excel_training_report.xlsx”が開いた状態になります。そこで、“F12”キーを押して、任意の場所に、ファイル名を変更して保存してください。そして、作業中は、こまめに“CTRL+S”で上書き保存するように心がけてください。
★ここがポイント!:ファイルを保存しなかったことで、作業したことを失うことがあります。また、もとにしたファイル名で保存してしまい、呆然とすることもあります。これらを防ぐために、まず、最初にファイル名を付け、適宜、上書き保存するようにしてください。
★もう1つのポイント:ショートカットは、Excelのバージョンが異なっても、共通のものが多くあります。効率的な操作であることはもちろんなのですが、バージョン変更の際に、ショートカットで操作を行なっていれば、戸惑うことなく操作ができます。
では、「先週の振り返り」「今週の行動」といったレポートコメント欄を作っていきましょう。A10からH10セルを選択した状態で、下図のように、[折り返し全体を表示する][セルを結合して中央揃え][上揃え][文字列を左に揃えるをクリックします。
そうすると、A10からH10セルを結合して左上からセル内に入力できるようになります。また、“ALT+Enter”で、セル内の改行を行うことができます。サンプルでは、A9に先週の振り返り、A11に今週の行動、と見出しを入れ、その下のA12で同様にコメント欄を作成しています。
★ここがポイント!:[セルを結合して中央揃え]をクリックすると、中央揃え表示となります。左揃えにしたいので、[セルを結合して中央揃え]の後に[文字列を左に揃える]をクリックしてください。
★もう1つのポイント:定性部分については、日々の活動の中で、常に考えるべきことのように思います。報告書を作るときになって考えたのでは、なかなかよいアイデアが浮かばず、苦労することになることが多いのではないでしょうか。
明日は、入力の効率化でケアレスミスを防止する方法などをお伝えします。
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