「企画書や提案書がなかなか採用されない」という悩みを持っていらっしゃる方に、“通る企画書の書き方”を4回にわたってお届けします。毎回明確なポイントに絞ってコンパクトにまとめていますので、いますぐ役に立つことでしょう。(編集部)。
まず第1回は、企画書・提案書を作成する上でのポイントをお伝えするために、最も大事なことをお伝えしたいと思います。
ともすると、多大な時間を費やし、きれいでアニメーションに工夫を凝らした企画書・提案書を作ることが良いと思われがちです。しかし、どんなにきれいな企画書や提案書をつくっても、採用されないものは採用されません。手書きの企画書でも企画がよければ通ります。
どこでまで行っても、企画書においては「企画内容」、そして提案書においては「提案内容」が大事なのです。これが本質なのです。
では、通る、採用される企画や提案はどうやって作るのでしょうか。お客様から提案の依頼を受けた際に提案の要件を聞き、自社に戻って検討を開始するケースを見受けます。自社に戻った時点で、通る企画書を作ることはできないのではないでしょうか。なぜなら、通すのはお客様だからです。
私の経験では、売れる営業はお客様の要望を聞いた際に、質問や提案を繰り返しお客様の要望を明確にします。そして、どのような提案をすれば採用してもらえるのかを見極めて打ち合わせを終えます。
つまり、打ち合わせ終了後には、通る企画・提案はまとまっていることになるわけです。次のステップは、実現する方法・手順の検討です。
企画や提案を検討する場合、できることを前提に進めることが大事です。検討当初から、リスクやできない理由を考えてしまうと、概ね、どのような企画もできないとの結論に至ってしまいます。そして、ネガティブ要因を検討します。
さらにネガティブ要因を払拭するための企画の修正や改善策を検討します。最後に、残ったネガティブ要因を含めて、企画の正否を決定します。
おわかりいただけたでしょうか。企画や提案の方向性・骨子をお客様との間で合意したものを、自社に持ち帰り実現性を検討してこそ、通る企画書・提案書となるわけです。
全4回を通じて、通る企画書・提案書の形にしていく手順をお伝えしていきます。以下のような方に、読んでいただきたい内容にしていくつもりですので、お付き合いください。
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