企画書や提案書を作成する上でまずは知っておきたいポイントに続き、前回は、伝わるメッセージを書くためのポイントについてお伝えしました。今回は分かりやすい資料にするための「メッセージの要約」と図解やグラフ化についてをご紹介します。
分かりやすくするための最初の手順はメッセージの要約です。長文は、読み手によって理解が異なるリスクを大きくすることになります。他者の文章やメールを見て、分かりにくいと思った経験があることでしょう。
企画書や提案書は、説明を終えると資料として一人歩きすることになります。その際に、説明が忠実に伝えられているとは限りません。むしろ、そうではないケースが増えるのではないでしょうか。そうすると、誰が読んでも、同一の理解をする文章がよいということになります。それは、短文ということです。かつ以下のようなことに心がけるとよいのではないでしょうか。
メッセージを箇条書きする場合は、以下の点にも留意してください。
ここまでくると、かなり整理された企画書・提案書になっています。
さらに、分かりやすいものにするために、図解やグラフで表現します。文章で説明することに無理があるケースは多々あります。それは、関係、手順、比較、構成、状態、分布などを表す場合です。
適切な図解をするためによいものがあります。それは、2007以降のPowerPointに付加された「Smart Art」機能です。下図の赤線で囲まれたところを見てください。リストや手順など、図解の目的を表しています。これを参考にどのような図がよいか考えるのです。このまま使ってもよいのですが、修正等に適さないところがあるため、参考にして作ることをお勧めします。
グラフにも、もちろん適不適があります。以下の一覧表を参考に選択することをお勧めします。
グラフや図解を使って伝えたいことを書き添えることも大事なことだと言えます。読めばわかるだろうとの認識は、結局、自身の主張が伝わらないことになり、自身に不利益をもたらすことになります。
例えば、下図のようなことです。
これで、各スライドは、それぞれ、分かりやすいものになってきたはずです。いよいよ最終回となる第4回では、実際に説明することを想定した仕上げの説明を行います。
“通る企画書”の書き方(2)--伝わるメッセージを書くためのポイント
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