国内ITブランド評価で日本IBMが圧倒的トップ、2位は富士通--ITR調べ

 独立系IT調査・コンサルティング会社のアイ・ティ・アール(ITR)は11月26日、「国内ITブランド調査2007」の結果を発表した。企業でのITベンダーに対するブランド評価に関して、国内企業の情報システム導入の意思決定に関与する情報システム部門と経営企画部門の管理者から有効回答を得た。調査は、ITベンダーが提供するサービス、技術、価格の現在と将来という6つの項目の評価ポイントを合計している。

 総合評価ランキングでは、日本IBMが6715ポイントで1位となり、サービスと技術で圧倒的な強さを発揮した。第2位には富士通(4695ポイント)、第3位にNEC(3502.5ポイント)、第4位に日立製作所(2832.5ポイント)が選ばれた。ITRが2002年に実施した同様の調査結果と比較すると、上位4位までのベンダーの順位は2002年と同一となる。今回の順位は以下の通りとなっている。

ITベンダー総合評価ランキング
総合順位ベンダー総合ポイント
1位日本IBM6715.0
2位富士通4695.0
3位NEC3502.5
4位日立製作所2832.5
5位HP2760.0
6位マイクロソフト2450.0
7位NTTデータ1855.0
8位デル1840.0
9位オラクル1770.0
10位野村総合研究所1635.0

 しかし、5位には日本ヒューレット・パッカード(日本HP、2760ポイント)、そして8位にはデル(1840ポイント)がランクインし、この5年間で評価を向上させた。ユーザーの求める製品やサービスを的確に市場に投入し、訴求していくことで、ブランドに対する評価に変化が生じている部分が明らかとなったとITRでは説明している。また、6位にはマイクロソフト、7位はNTTデータ、9位はオラクル、10位は野村総合研究所となり、継続的な実績の積み重ねが重要であることもわかるとしている。

 また今回の調査では、ハードウェア、ソフトウェア、サービス分野に関する13分野ごとに、ユーザー企業が支持しているベンダーを調査しており、DBMS分野では、今後支持するベンダーの上位3社はオラクル、マイクロソフト、IBMであるが、4位にはMySQL、5位にはPostgreSQLがランクインし、これらのオープンソース製品は今後支持を伸ばすという結果が出ている。

 またSFA/CRM分野では、今後支持するベンダーの1位にセールスフォース・ドットコムが選ばれ、SAPを上回った。このように、特定分野においては新しいベンダーの台頭が確認されている。

 調査は、日本企業を対象に5月から7月にかけて実施されている。

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