東芝は10月31日、HD DVDレコーダーの最新モデルとして、DVDへのHD記録も行える「VARDIA RD-A301」を発表した。12月中旬より発売される。オープン価格だが、店頭実勢価格は10万円を切る程度と予測される。
発表会冒頭挨拶を行った東芝、デジタルメディアネットワーク社社長の藤井美英氏は「北米でのHD DVDシェアは9月末までの累計シェアで55%、パッケージソフトも300タイトルを突破し、年末には500タイトルへ増加する予定だ。AVのみならずPC市場においても、世界シェアで60%以上のPCメーカーがHD DVDを支持しており、HD DVD搭載のPC市場も拡大傾向にある」とBlu-rayに対する優位性を述べた。
RD-A301は、300GバイトのHDDを搭載した「HD DVD VARDIA」のエントリー機種。フルHD画質のままDVDに保存できる「HD Rec」機能の初対応機となる。
HD Recは、従来のDVD-Rにもハイビジョン記録できるという機能。ハイビジョンの映像方式であるMPEG-2映像を高圧縮のMPEG-4 AVCへと変換する「HDトランスコーダー」と組み合わせることで、ハイビジョンの解像度を保持したまま長時間記録が行える。
HDトランスコーダーの搭載により、大容量のHD DVD-Rには最大約7時間48分(1層、3.6Mbps)の、HDDへは最大約159時間(3.6Mbps)という長時間のHD録画も可能となる。
なお、発売時点ではHDトランスコーダーを利用したHDDへの直接録画には対応しておらず、HDD内での変換が必要となる。HDDへの直接録画はバージョンアップにて対応予定だ。
HD DVDドライブはHD DVD-R/-R DLの録再が行えるほか、HDVRフォーマット対応のDVD-RAM/-RW/-R DL録再までカバーする。
液晶テレビ「REGZA」との接続による「レグザリンク」に対応しているほか、再生後に連続ドラマの「次の回を見る」「次の回を予約する」といったメニューや「番組表にジャンプする」など、再生後の次の操作をナビゲートしてくれる「つぎこれ」メニューを採用するなど、操作面もブラッシュアップが図られた。
また、発表済みのハイビジョンレコーダー「RD-S601」「RD-S301」などと同様に、コピーワンスの緩和規格である「ダビング10」へも対応予定であることを表明している。
発表会場ではRD-A301同様の機能を備えた「RD-A102(仮)」や今回の新機能プラスαの展開を予感させるフラッグシップ機「RD-X7(仮)」の発表も示唆しており、HD DVD VARDIAが3ラインアップになることも明らかにした。
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