オリンパスイメージングは10月17日、プロユーザーや中上級者を対象とした デジタル一眼レフカメラ「E-3」を11月23日に発売すると発表した。価格はオー プンで、実勢価格は20万円前後の見込み。
「E-3」は03年に発売した「E-1」の後継機で、オリンパスのデジタル一眼の 最上位モデル。「『高速AF(オートフォーカス)』『手ブレ』『ビューイング (視野)』『信頼性』をポイントに置いて開発した」(朝倉康夫・開発本部商 品開発部部長)という。
「高速AF」では、新開発した、11点測距で全点タイプのツインクロスセンサー を採用したAFシステムを搭載。AFの合焦スピードはスポットの場合で、他社の デジタル一眼レフカメラよりも25%高速化したという。連写機能は秒5コマで、 最高1/8000秒の高速シャッターユニットも備えた。
撮像素子には有効1010万画素の「ハイスピードLive MOSセンサー」を採用。 センサーはオリンパスが提唱する35ミリフィルムの面積比で4/3型のセンサー サイズのデジタル一眼レフカメラシステム規格「フォーサーズ」に準拠する。 画像処理回路には描写力や階調表現力を強化した「TruePicIII」を搭載する。
「手ブレ」に対しては、独自開発の超音波駆動方式「SWD(スーパーソニッ ク・ウェーブ・ドライブ)」を使った、センサーシフト式の手ブレ補正機構を ボディに内蔵。手ブレの補正効果は、中級機の「E-510」と比べ、最大5段分ま で向上させた。
「ビューイング」では、視野角100%のファインダーを採用したほか、背面 の液晶モニターを見ながら撮影できる「ライブビュー機能」を装備。ローアン グルやハイアングルの撮影が液晶画面を見ながら行える。モニターは縦と横に 回転する2軸可動式の高精細ハイパークリスタル液晶モニターを採用。サイズ は2.5型で、解像度は23万ドット、上下左右視野角は176度。
「信頼性」については、撮像センサーに付着したゴミを超音波振動で落とし、 ゴミの写り込みを防ぐ「ダストリダクションシステム」を採用したほか、内蔵 フラッシュ部、液晶モニター取付部などにシーリングを施し、防塵防滴構造に した。また、ボディ素材にはマグネシウム合金を使うことで堅牢性も確保した。
サイズは幅142.5×奥行き116.5×高さ74.5mm、重さは810g。記録メディアは コンパクトフラッシュカード(CFカード)、マイクロドライブカードとxD−ピ クチャーカード。デュアルタイプのメモリカードスロットを装備し、CFカード、 マイクロドライブと、D−ピクチャーカード間でコピーもできる。
同時に、フォーサーズ規格に準拠した交換レンズも発表した。ラインアップ は35ミリフィルムカメラ換算で24-120mmの「ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8- 4.0 SWD」、100-400mmの「ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5 SWD」、28-7 0mmの「ZUIKO DIGITAL ED 14-35mm F2.0 SWD」の3本。テレコンバーターレン ズ「ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter EC-200」も発売する。
価格は11月23日発売の「12-60mm」が12万4950円、同じく11月23日発売の「5 0-200mm」が14万7000円、08年春に発売予定の「14-35mm」が30万9750円。「EC -200」は11月23日発売で、6万3000円。
発表会で、オリンパスイメージングの大久保雅治社長は「デジタルカメラ市 場で5年以内に全世界でシェア20%、販売台数では200万台を目指し、キャノン、 ニコンに次ぐ、デジタル一眼レフ3強の一角になりたい」と意気込みを語った。 また、「コンパクトから一眼にステップアップする人のハードルは予想以上に 高い。そのギャップを埋めるために、一眼レフとコンパクトを融合した機種も 検討している」と述べ、新しいタイプのデジタルカメラの開発計画についても 明らかにした。
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