ラスベガス発--ソニーは米国時間4日、海外市場向けとなる同社初のBlu-ray Disc対応DVDプレイヤー/レコーダーに関する計画を発表した。また同社は2006年に発売する新製品のラインアップも明らかにした。
同社の高品位(HD)関連製品のなかで最も期待が集まっているのは、依然としてPlayStation 3(PS3)だ。PS3は、少なくとも日本では今年春にリリースされると見られている。だが同社は4日、2006年の夏には「BDP-S1」というBlu-rayプレイヤー(価格未定)を、また年末までにはHDの再生と記録が可能なPC用の外付けドライブをそれぞれリリースすると語った。
ソニーなどの各社が発売を予定しているBlu-ray Disc対応のハードウェアは、競合するHD DVD対応製品とほぼ同時期に市場に出回ることになる。東芝などが押すHD DVDとBlu-rayとの間には互換性がない。東芝は4日、同社初のHD DVDプレイヤーの出荷を3月に開始すると発表した。
ソニーのBlu-ray技術はここ数カ月の間にかなりの勢いを得てきているが、アナリストらは、どちらのフォーマットが最終的に普及するか分からないことがこれらのHD技術に対する消費者のニーズに水を差すことになりそうだと述べている。
「これが消費者にフォーマット戦争ととらえられているため、誰もが財布のひもをゆるめずに様子見を決め込むことになるだろう」とGartnerのアナリストVan Bakerは言う。「どちらかの陣営が主流になることを期待しているなら、両陣営は折り合いをつける必要があり、そうでなければどちらか一方が勝たなくてはならない」(Baker)
これらの新製品で再生できる映画タイトルは、しばらくの間は数が限られている。映画会社各社は2006年に20数本のHDタイトルをリリースする予定であることを明らかにしているが、たとえばJavaベースのゲームなど新しい機能を含むディスクは徐々にしか登場しない。
「(ソニー製の)これらの機器や書き込み可能な各種のメディア、PlayStation 3、そしてSony PicturesやSony BMGなどの各社から出される最高品質のコンテンツが後押しすることから、Blu-rayフォーマットが今年素晴らしいスタートを切ることは確実だ」と、ソニーのRandy Waynick(Home Products Division、シニアバイスプレジデント)は声明のなかで述べている。
Samsungを含む他のメーカー各社は、今週当地で始まったConsumer Electronics Show(CES)で独自のBlu-ray Discプレイヤー/レコーダーに関する計画を発表する。ソニーのBlu-rayに関する計画は、4日にCESで公開された同社の製品全体についてのロードマップの一部として発表された。
Blu-ray関連以外では
新世代のHDディスク関連以外で、ソニーが重点を置いているのはさまざまな種類の携帯端末だ。同社初のハードディスク搭載ビデオカメラは、ハードディスクの容量が30Gバイトで、5月に約1100ドルで発売になるという。なお、JVC(ビクター)ではこれと同様の製品を数カ月前から販売している。
携帯型の電子書籍専用端末「eBook」は読書家を驚かすかも知れない。「E Ink」という電子ペーパーを採用し、半インチ程度の厚みしかないこの製品には、約80冊分の電子書籍を一度に収める事が可能。ソニーは対応する電子書籍を、これまで音楽のみを取り扱っていた同社のオンラインサービス「Connect 」経由で販売していく。
この「Portable Reader System」は今年春に発売になるが現時点で価格は未定。なお、これに似た端末はこれまで海外の市場で「Librie」という名で販売されていた。
Sony Ericssonからは、春に「 Walkman」ブランドの新しい携帯電話が発売されるが、2メガピクセルのカメラを内蔵するこの携帯電話ではMP3とAACフォーマットの楽曲を再生することもできる。
デジタルカメラ関連では、新たに5.3メガピクセルのCybershotが500ドルで発売になる。同社によるとこの新モデルでは、テレビ並みの画質を持つビデオ撮影が可能なほか、スライドショー表示機能も提供されるという。また6メガピクセルの初心者向けモデルも200ドルで発売される予定だ。
ソニーの新しいテレビのラインナップには業界から多くの注目が集まることだろう。かつてはテレビ市場を支配していた同社だが、ここ数年は他社に市場シェアを奪われてきていた。
同社の「Bravia」シリーズでは、HD対応の46インチ液晶テレビが5月に4500ドルで発売になるほか、40インチモデルは3000ドル、32インチモデルは約2000ドルで販売される予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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