Xbox 360にiPod互換機能--マイクロソフトの独断にアップルはどう出る? - (page 2)

Daniel Terdiman(CNET News.com)2005年11月07日 10時23分

Appleのお株を奪うのか

 一部の業界観測筋は、MicrosoftがXbox 360に音楽のストリーム再生機能を組み込んだことを高く評価している。

 「これらのゲームシステムは、機能の点でも、また多様なエンターテインメントを重視している点でも、ますますコンピュータに近づいてきているが、音楽の再生機能もその1つだと思う」とDavid Coleは言う。同氏は、エンターテインメント業界を専門とする調査会社DFC Intelligenceの社長を務めている。「Xbox 360ではまだゲーム機能に重点が置かれているが、ゲームユーザーと(他の)タイプのエンターテインメントや音楽を楽しむ人々とは重複する場合も多い。そのため、これらの機能がますます多く追加されるようになると思う」(Cole)

 しかし、Microsoftは「Made for iPod」プログラムの枠外で独自に作業を進めているため、AppleがXbox 360とiPodとの互換性に異議を唱える可能性があるとColeは言う。

 「AppleがMicrosoftのやり方を自社のお株を奪う行為と捉えるかどうかによると思う」とColeは言う。「実際のところ、Microsoftは以前からソフトウェアとサービスの分野で(Appleの)大きな競合相手になっている。そのため、Appleにとっては、相手がDellやその他の企業の場合よりも余計に気がかりかもしれない」

 Appleは昨年、RealNetworksにiPodの内部の仕組みを解明された際、猛烈な反撃を加えていた。このケースでは、RealNetworksがAppleのプロプライエタリな技術(の制約)を乗り越えて、ユーザーが同社のオンライン音楽配信サービスからダウンロードした楽曲を、非常に人気の高い(ただし互換性を欠く)iPodにコピーできるようにしていた。

 調査会社Envisioneering社長のRichard Dohertyは、Xbox 360が出荷され次第、Appleが反撃に出るとの予想さえしている。

 「われわれは、Xbox 360の出荷開始後、数日もしくは数時間以内に、Appleが何らかの対抗措置に出ると予想している」とDohertyは述べ、Xboxの互換機能を無効化できるiPod用の新しいファームウェアかiTunesの新バージョンが投入される可能性に言及した。「5月以前に手に入れたiTunesなら、Xbox 360との互換性があるかも知れないが、それ以降にアップデートしていると違った動作をする可能性がある」(Doherty)

 Microsoftでは、AppleがXbox 360のiPod互換機能を妨げる措置を取らないように望んでいるという。

 「人々は柔軟性を歓迎していることから、もしそのようなことになればとても残念だ」とHenshawは言う。「この機能があれば人々は自分の音楽を楽しめる。それなのに、Appleがそれを禁じてしまうのを目にするのは非常に残念なことだろう」(Henshaw)


この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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