Intelは米国時間7日、今年第2四半期にハイエンドデスクトップ向けのデュアルコアプロセッサ2機種を発売することを明らかにした。Intelはこれまで、PC向けとしては同社で初めてのデュアルコアプロセッサについて、2005年中に発売するとしていただけだった。
デュアルコアチップとは、チップの1つのパッケージに2つのプロセッサコアを収めたもの。Intelは、今週サンフランシスコで開催中のInternational Solid-State Circuits Conference(ISSCC)でこの新技術に関する説明を行った。
Intelによると、同社初のデュアルコアチップとなるのは、Intel Pentium Processor Extreme Editionで、このチップはゲーム愛好者や、音楽やビデオなどのマルチメディアを扱うPCファン向けのデスクトップPC用に設計されたものだという。
Intelの関係者によると、Extreme Editionは同社のHT Technology(ハイパースレッディング機能)を搭載し、1つのコアあたり2スレッド、つまり同時に4つのスレッド(データストリーム)を処理できるという。同チップは、DellのDimension XPSなど、デスクトップPCの最上位機種に採用される可能性が高い。Dellは7日、DellブランドのデスクトップPCにIntel製デュアルコアチップを搭載することを明らかにしている。
IntelはExtreme Editionに続き、「Smithfield」という開発コード名のデュアルコアプロセッサも投入する。このデスクトップPC用の標準モデルも第2四半期中に発売になる、と同社関係者は語っている。
これら2つのチップは、処理性能の高さを武器にデスクトップPC市場での普及を狙うことになる。新しいデュアルコアチップは、シングルコアチップに比べて処理性能の点で優れていることから、ハイエンドマシンに搭載されると考えるのが自然だとIntelは主張する。同社によれば、デュアルコアチップでは、データ処理作業を分割して行えることから、PCの処理速度が大幅に向上するという。
これら2つのチップのうち、Smithfieldのほうが価格も安く、その分性能も低いため、相対的に低価格のモデルに採用される可能性が高い。
Intelは、PC以外の多くの分野にもデュアルコアチップを使おうと考えている。同社は、今回のデスクトップPC用チップを皮切りに、今年から来年にかけて、さまざまなモデルを発表すると見られている。同社は、近い将来にあらゆる製品ラインでデュアコアもしくはマルチコアのチップを提供することを計画している。同社関係者によると、Intelでは現在あわせて10件以上のマルチコアプロセッサ開発プロジェクトに取り組んでいるという。
Intelは今週ISSCCのなかで、まもなく発売になるMontecitoについても説明を行うと見られている。Montecitoは同社サーバ用チップItaniumのデュアルコア版だ。
Intelはこれ以外にも、デスクトップPC用デュアルコアチップ製品について、いくらかの詳細を明らかにしたが、動作速度をはじめとする具体的な情報については沈黙を守った。同社の関係者は、最初に登場するデスクトップPC用デュアルコアチップについて、現在最速のシングルコアチップよりも動作速度が遅いと述べただけだった。同社製チップのなかで現在最も高速なのは3.8GHzで動くPentium 4だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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