Apple Computerが、落ちても壊れにくいiPodを作るための技術に注目している。
同社は、携帯メディアプレイヤーが落下した際に、落下中であることを感知してハードディスクの読み込み/書き込みを停止できるようにする技術の特許を申請している。この技術は、落下時に生まれる加速を感知することで機能する。
米国時間16日に発表されたAppleの特許申請文書には「携帯端末は、落下による加速を感知すると、ハードディスクの利用を避けるように作動する。この保護機能により、ハードディスクが損傷したり、保存されたデータが消失したりする可能性が大幅に低くなる」と書かれている。
IBMは2003年10月より、ノートPCThinkPadの製品ラインに類似の機能を搭載している。Appleは特許申請文書を2003年6月に提出していたが、内容は先週まで公開されていなかった。
携帯端末が落下しても壊れないようにするため、さまざまな企業が異なったアプローチをとっている。例えば、日立は、ハードディスクの読み書きアームの小型化と高速化に取り組んでいる。こうすることによって、落下時のハードディスク損傷を防ぐことができる。
新興のハードディスクメーカーCorniceは、容量3Gバイト、大きさ1インチのハードディスクをリリースすると述べているが、これは、ドライブを使用しない時には読み書きアームがロックされる仕組みになっている。この仕組みでは、端末が落下したときに、読み込み/書き込み中のドライブが必ずしも保護されるとは限らない。
しかしながら、IBMとAppleが選択した手法にも限界はある。端末が加速を感知するまでには時間がかかるため、この仕組みが機能するのは、端末がある程度以上の高さから落下した場合に限られるのだ。
Appleはこのほかにも多数の特許を申請しており、これらの内容がここ数週間のうちに発表されている。そのうちの1つは、ミュージシャンやレコード会社がiTunes Music Storeに楽曲を掲載する際に使用される技術に関するものだ。そのほかの多くは、テレビ会議に関する技術だ。また22日には、Mac OS X「Panther」のExpose機能に関連した特許が発表されている。Expose 機能とは、画面に表示された複数のウィンドウを、各ウィンドウが重ならないようにタイル状に並べて表示する機能のこと。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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