小型で大容量な記憶装置の市場が拡大する中、東芝は来月ネバダ州ラスベガスで開催されるConsumer Electronics Show(CES)で、直径が1インチ(2.54センチメートル)に満たないハードディスクドライブを公開する。
同社に近い情報筋によると、500円硬貨程度の大きさのこのハードディスクは、MP3プレーヤやセットトップボックスをはじめとする各種家電製品に搭載されるようになるという。この新型ハードディスクの容量はまだ分かっていないが、日立をはじめとする各社は現在、マイクロドライブとも呼ばれる、直径1インチで1〜4Gバイトの容量を持つハードディスクを販売している。
容量の拡大とサイズの小型化、そして低価格化により、ハードディスクは家電製品の中にすっかり定着した。米TiVoなどのパーソナルビデオレコーダは、各種データをハードディスクに保存している。また、米Apple ComputerのiPodを筆頭とする多数のミュージックプレーヤも小型ハードディスクを活用している。アナリストによると、将来的にはカメラやTVにも小型ハードディスクが搭載される可能性が高いという。
東芝は、1.8インチのハードディスクを投入した最初の大手メーカーだった。このハードディスクの容量は現在最大40Gバイトにもなる。実際、AppleはiPodに東芝製ドライブを採用しており、ハードディスク業界の情報筋によると、ここ約1年間はほぼ完全な独占供給を受けているという。
しかし、この市場での競争も激化している。日立は同社初の1.8インチドライブを11月に投入し、米DellがこれをDigital Jukeboxで採用している。
2002年に米IBMからマイクロドライブ技術を買い受けた日立は、今年までは1インチドライブ市場を独占してきた。
しかし夏になると、コロラド州に本社を置く新興企業のCorniceが、1.5Gバイトのマイクロドライブを日立の小型ドライブより低価格で投入してきた。Corniceのドライブは韓国Samsungが、DellやAppleより小型のミュージックプレーヤと、コンピュータのマウスよりやや大きいデジタルビデオカメラで採用している。
Corniceはまた、CESにおいて新型ドライブの発表も行う。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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