Musicmatchは、iPodのことを諦めきれずにいる。
カリフォルニア州サンディエゴに本社を置く同音楽ソフトウェア会社は米国時間3日、自社の顧客に向けて、米Apple ComputerのiTunes for Windowsが登場しても、同社のiPodには引き続きMusicmatchのJukeboxプログラムで接続できることを知らせる電子メールを送信した。しかし、このメッセージのなかに、iTunesをインストールすると、MusicmatchとiPodの接続が断たれてしまうという警告があった。
「Musicmatchの貴重なお客様であるiPodユーザーの皆様にお知らせします。iTunes for Windowsをインストールすると、ソフトウェアの深刻なコンフリクトが起こりますのでご注意下さい。AppleのiTunes for Windowsは、Musicmatchが使用する重要なファイルを削除してしまい、Musicmatch JukeboxがiPodと連動しなくなってしまいます」(同社の電子メール)
同社はさらに、iTunesをアンインストールして、Musicmatchを再び使えるようにする方法も詳しく説明している。
この電子メールは、Appleが自社のiTunesソフトウェアで、Musicmatchに取って代わろうとする動きに対抗したもの。顧客がiTunesをインストールしてしまうと、iPodとMusicmatchが同期できなくなってしまう。
Appleが、最初にiPodをWindowsに対応させ、Musicmatchのジュークボックスソフトを使って同音楽プレーヤとの同期を実現したときは、両社はパートナーの関係にあった。だが、その後すぐにAppleはiTunesをMicrosoftのWindowsに対応させる計画を明らかにした。
Musicmatchの広報担当、Jennifer Robertsは、「AppleがiTunes for Windowsを開発中であることを明らかにしたときから、競合が避けられないことは分かっていた」と語ったが、Appleが一方的に同社のソフトウェアをiPodから切り離してしまったのは予想外だったという。
「選択できるのは、Appleではなく、顧客だと思っていた」(Roberts)
AppleとMusicmatchは、ジュークボックスソフトウェア市場だけでなく、ライバル関係にある音楽ダウンロードサービスでも対立している。
Robertsによると、Appleが先月iTunes for Windowsを発表した直後、Musicmatchには一部の顧客から同社のソフトウェアを使い続けたいとの要望が届くようになったという。Robertsは、同社の数十万人の顧客がMusicmatchでiPodを利用していることに言及し、同社としては先の電子メール送信が最良の対応だと判断したという。
だが、Musicmatchのすべての顧客が、この電子メールを歓迎しているわけではないようだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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