Palmの入門機Zireが好調だ。低迷する携帯端末市場で苦戦していた同社だが、これを機会に売上の回復を期待している。
Palmは5月26日(米国時間)、携帯端末Palmシリーズの入門機Zireの販売台数が100万台を突破し、同社歴代の機種のなかで最も短期間に売上を伸ばした製品になったと発表した。
Zireは99ドルという価格設定の最下位モデルで、入門者向けとしては一般的な2MBのメモリを備え、白黒液晶ディスプレイに充電式バッテリを搭載している。また動作するOSのバージョンは、PalmOS 4.1となっている。同社が入門者向けはZire、プロフェッショナル向けにはTungstenという形で2つのブランドを発表した直後の2002年末に、この製品は発表された。
好調な売上を見せる入門機Zireで注目すべきポイントは、その出荷のタイミングと、会社の状況を変化させた点だろう。このところ苦戦が続くPalmだが、Tungstenと中級ユーザー向けのZire71が既存顧客を捕まえる一方で、入門者向けのZireが潜在的な巨大市場をつかむ可能性がある。
「印象的なのは、2002年末のクリスマスシーズンよりも、2003年第1四半期のほうが売上が大きいということだ」と、IDCのアナリストKevin Burdenはコメントしている。
このデータが意味するのは、この種の機器は衝動買いによるところが大きいということだが、Burdenによれば、Zireの好調さは驚くべきものではないという。
「低価格の入門者向けという、まだ開拓の余地がある市場に、この製品がマッチしたのだ」とBurden。同氏はまた、2003年内にZireの販売台数が200万台に到達するだろうと予測する。「この低価格で、入門者向けという分野では、Palmと競合する相手はいない」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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